協和キリン株式会社
営業本部 マーケティング部 研修推進グループ マネージャー
竹本様

紙で実施していたテストを、パソコンを使ったテストに切り替え
テストコンサルを活用したアセスメントにより、知識の成熟化へ手ごたえ

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課題

  • 紙で実施するテストは、その問題を6ヵ月前までに確定させる必要があり、最新のガイドラインや論文の内容などが反映できなかった。
  • 領域別に複数のテストセットを紙で用意するなど製作の手間がかかりすぎていた。

導入効果

  • 微修正であれば、テスト実施の直前まで修正が可能になった。
  • テストコンサルにより、知識レベルを正しく測定するための作問方法が分かった。
  • 項目特性分析の結果から設問内容ごとの受験者の理解度の分析が出来るようになった。

今後

  • アセスメント結果を教育に生かしていく。
  • 対象者を限定した知識強化へのチャレンジ。

概要

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協和キリン株式会社は、がん、腎、免疫疾患を中心とした領域で、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使して、画期的な新薬を継続的に創出し、開発・販売をグローバルに展開することにより、世界の人々の健康と豊かさに貢献する、日本発のグローバル・スペシャリティファーマとなることを目指しています。

紙テストからCBT化への挑戦。今年はテストが実施できなくても良い、という覚悟で臨んだ

――紙で実施するテストには、限界を感じていた。
interviewer
紙で実施していたMR(医薬情報担当者)のテストを、コンピューターで実施(CBT *1)しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

当社のMR(*2)は、協和キリングループ プロモーション方針に則り、医療関係者とのコミュニケーションにより、患者さんに利益をもたらし、医療を高めることを目的として行動しております。そのためには常に製品の最新情報はもちろん、科学的・医学的な情報を有していることが求められています。
そこで2008年よりMRの知識レベル把握を目的に、一斉テストを実施することにしました。このテストは紙を使った形式だったため、テスト問題は6ヵ月前までに確定させる必要があり、最新のガイドラインや論文の内容などが反映できないという課題も抱えていました。また領域別のテストを紙で何種類も用意することは、作業負荷が高いと感じていました。

ph01
interviewer
MASTER CBT導入の決め手は何だったのでしょうか?
一つはオフラインでテストを実施できたことです。1,500人のMRが同時にテスト受験をするにあたり、試験データダウンロード時、試験結果アップロード時以外は通信しないため安全に実施できるという点は魅力に感じました。同時受験における通信トラブルは導入時における懸念事項の一つでしたし、他社でこのように試験を実施できるシステムはありませんでした。

二つ目は御社の実績です。専門医の認定試験など医療業界でのテストシステム運用実績が多数あったことは心強かったです。
ただ、今年はテストが実施できなくても仕方ない、それぐらいの覚悟で導入に臨みました。
ph02

紙では実現できなかったスピード。6ヵ月前の問題確定が、テスト直前まで微修正可能に。

テストコンサルを活用したアセスメントにより、MRの学習の成熟化へも取り組む。
interviewer
実際にコンピューターを使ったテストを実施してみて、いかがでしたでしょうか?
テストに比較的新しい内容を盛り込むことができたことは大きいですね。今回は2ヵ月前にテスト問題を確定させましたが、微修正には直前まで対応して頂きました。この2ヵ月という期間も御社との運用の中で短くしていけると考えています。
受験者にとっては、テストが終わった後、PCの画面上で間違いと解説、そして出典が分かることが良かったと思います。
また、実施する前から期待していた部分でもあるのですが、「テスト」というよりも「アセスメント」としてより活用できると実感しています。営業所別やエリア別、所長別など様々な切り口でその結果を分析していく中で、その手ごたえを感じました。
ph03
interviewer
当初よりアセスメントをしたいというご要望を頂いておりましたので、テストコンサルティングサービス(作問コンサルティングと分析)にてお手伝いさせて頂きました。これはいかがだったでしょうか?
作成して頂いた作問ガイドラインをもとに作問を行いましたが、正しく知識レベルを測るために、どのような手順で作問していけばよいかがようやく分かったところです。作問の難しさに改めて気づかされました。奥が深いですね。
テスト実施後には、項目特性分析(*3)を実施し、問題別の難しさやテスト自体の難しさを分析していただきました。これによりテストの得点だけでは見えなかった、弱点が明らかになりました。今後はこれを教育や資材に生かしていきたいと思っています。
また作問や分析を進めていく中で、御社アナリストに直接質問を出来たことが弊社スタッフにとってとても学びになりました。弊社内にノウハウが溜まるようサポートして頂けたことは非常に感謝しております。

IRT理論に基づくテスト結果分析をもっと活用していく

――適正なプロモーションコード運用を目指して。
interviewer
今後の方向性を教えてください
IRT理論に基づくテスト結果分析など、さらに活用が出来そうだと期待しています。そのテスト結果からマーケターが気付きを得て、それを資材などマーケティング領域の施策に生かしていきたいと思っています。テストの対象者を絞って知識強化を行う、小テストのスキームにもチャレンジしてみたいですね。
協和キリングループ プロモーション基本方針に則った医薬品のプロモーションを実現するために、今後もMRの学習を成熟化させてゆく取組みを行っていきたいと思います。
ph04

*1) CBT
「CBT(シービーティー)」はComputer Based Testingの略称であり、コンピュータ(主にPC)を利用して試験を実施することの総称です。これに対し、紙へ記入してもらうことで試験を実施することを「紙試験」と呼ばれることがあります。より詳しい解説はこちら

*2) MR
主に製薬企業の営業部門に所属し、企業を代表して医療関係者に面談のうえ、医薬品の品質・有効性・安全性などに関する情報の提供・収集・伝達を主な業務として行い、これらの活動を通して医療に貢献する役割を担っています。

*3) 項目特性分析
受験者の正答率を用いて、当該項目がどのような性質、特性を有していたのかを分析します。

*4) IRT(項目反応理論)
項目反応理論は、TOEFLを始めとして、多くのテストで採用されている理論です。
項目反応理論では、異なる問題を使用したテストであっても、異なる受験者による受験であっても、受験者の能力を共通の尺度で測ることができます。より詳しい解説はこちら

導入成果・事例

導入事例 ~ MasterCBT ~

導入事例 ~ MasterCBT ~

目的 MR教育、MR知識のアセスメント
内容 紙テストからCBTへの乗り換え。1500名のMR向け一斉知識テスト、テストコンサルによる作問ガイドライン作成、テスト結果分析
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