管理職の能力不足が招く問題と原因|今すぐできる対策と育成方法

管理職は、企業の経営資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」を管理し、組織の目標達成を牽引する重要な役割を担っています。
しかし、その管理職が能力不足に陥ると、チームの生産性低下や部下の離職など、組織全体に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。
この問題は、個人の資質だけでなく、企業の昇進制度や育成体制に起因することも少なくありません。
本記事では、管理職の能力不足が引き起こす具体的な問題とその原因、そして企業が取り組むべき対策や育成方法について解説します。
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目次[非表示]
- 1.能力不足の管理職が組織にもたらす5つの深刻な問題
- 1.1.チーム全体の生産性が著しく低下する
- 1.2.部下のモチベーションが下がり離職につながる
- 1.3.若手や部下が成長する機会を失う
- 1.4.部署内で解決できないトラブルが多発する
- 1.5.掲げた目標が達成できず業績が悪化する
- 2.なぜ?管理職が能力不足に陥ってしまう3つの原因
- 3.あなたの会社は大丈夫?能力不足な管理職の7つの特徴
- 3.1.部下への指示が曖昧で的確な指導ができない
- 3.2.チームをまとめるリーダーシップが発揮できない
- 3.3.問題解決のための論理的な思考が苦手
- 3.4.部署の目標設定やタスク管理がうまくできない
- 3.5.部下の意見を聞かず一方的な意思決定をする
- 3.6.新しい知識やスキルの学習意欲が低い
- 3.7.経営視点をもった判断ができない
- 4.管理職の能力不足を解決するために企業が今すぐできること
- 4.1.能力不足を補うための具体的な研修を実施する
- 4.2.1on1ミーティングで課題を明確にし改善を促す
- 4.3.本人の適性を再評価し配置転換を検討する
- 4.4.降格処分は慎重に!適切な手順と注意点を解説
- 5.将来の能力不足を防ぐための管理職育成・予防策
- 6.まとめ|管理職の能力向上にはeラーニング研修がおすすめ
能力不足の管理職が組織にもたらす5つの深刻な問題

管理職の能力不足は、管理職個人の評価に留まる問題ではありません。
その影響は部署全体、ひいては組織全体に波及し、企業経営を揺るがしかねない深刻な事態を引き起こす可能性があります。
部下のパフォーマンスを最大限に引き出すべき立場でありながら、その役割を果たせない管理職の存在は、組織の成長を阻害する大きな要因となります。
具体的にどのような問題が発生するのか、5つの側面から見ていきます。
チーム全体の生産性が著しく低下する
管理職の能力が不足していると、チーム全体の業務効率や成果物の品質が著しく低下します。
例えば、業務の目的やゴールを明確に示せない、あるいは指示が曖昧で一貫性に欠けるため、部下は何をすべきか混乱し、手戻りや無駄な作業が増加します。
また、個々のメンバーのスキルや業務量を適切に把握できず、業務の割り振りが偏ってしまうことも少なくありません。
結果として、一部のメンバーに過度な負担がかかる一方で、他のメンバーは能力を発揮できずにいるという非効率な状態が生まれます。
このような状況では、チームとしての一体感が失われ、本来発揮できるはずの相乗効果も期待できません。
部下のモチベーションが下がり離職につながる
部下の貢献を正当に評価せず、適切なフィードバックを与えられない管理職の下では、従業員のモチベーションは大きく低下します。
自身の成長を実感できなかったり、努力が報われないと感じたりすることで、仕事への意欲を失ってしまうのです。
さらに、高圧的な態度や理不尽な要求が続けば、部下は精神的に疲弊し、心身の健康を損なうことさえあります。
このような環境では、優秀な人材ほど早期に見切りをつけ、より良い職場を求めて離職を選択する傾向が強まります。
人材の流出は、単に労働力が失われるだけでなく、組織内に蓄積された知識やノウハウが失われることも意味し、その損失は計り知れません。
状況によっては、管理職本人の降格を含めた厳しい判断が求められるケースもあります。
若手や部下が成長する機会を失う
管理職の重要な責務の一つに、部下の育成があります。
しかし、育成能力に欠ける管理職は、部下に適切な指導や支援を提供できません。
例えば、失敗を恐れて部下に裁量のある仕事を任せなかったり、逆に業務を丸投げして全くフォローしなかったりします。
これでは、部下は新しいスキルを習得したり、挑戦を通じて経験を積んだりする機会を奪われてしまいます。
また、キャリアプランに関する相談に乗れず、個々の強みや志向に合わせた成長を促すこともできません。
結果として、若手や中堅社員の成長が停滞し、組織の将来を担う次世代リーダーが育たないという、長期的視点での深刻な問題を引き起こします。
部署内で解決できないトラブルが多発する
問題解決能力の欠如は、能力不足の管理職に見られる典型的な特徴です。
部署内で発生した業務上の問題や人間関係の対立に対し、根本的な原因を分析せずに場当たり的な対応をしたり、問題を直視せず先送りにしたりします。
その結果、小さな火種が大きなトラブルへと発展し、他部署や顧客を巻き込む事態にまで至ることがあります。
本来であれば部署内で迅速に解決できたはずの問題が、管理職の不適切な対応によって複雑化・深刻化し、組織全体の時間やリソースを無駄に消費させることになります。
また、トラブル発生時に責任を部下に転嫁するような態度を取れば、チーム内の信頼関係は完全に崩壊します。
掲げた目標が達成できず業績が悪化する
管理職は、会社全体の目標を自部署の具体的な行動計画に落とし込み、その達成に向けてチームを導く役割を担います。
しかし、能力不足の管理職は、実現可能性の低い目標を設定したり、目標達成までのプロセスを具体的に描けなかったりします。
また、計画の進捗管理が杜撰であるため、問題が発生しても迅速な軌道修正ができません。
チーム全体が目標に向かって効果的に機能しないため、結果として部署の目標は未達に終わります。
このような部署が社内に複数存在すれば、個々の未達が積み重なり、最終的には会社全体の業績悪化に直結します。
管理職の能力不足は、単なる内部の問題ではなく、企業の存続にも関わる経営課題です。
なぜ?管理職が能力不足に陥ってしまう3つの原因

管理職が能力不足に陥る背景には、単に個人の資質の問題だけではなく、組織の構造的な課題が潜んでいることが少なくありません。
優秀なプレイヤーであった人材が、なぜ管理職になった途端にパフォーマンスを発揮できなくなるのでしょうか。
その原因を正しく理解することは、効果的な対策を講じるための第一歩となります。
ここでは、管理職の能力不足を引き起こす代表的な3つの原因について掘り下げていきます。
▶関連記事:管理職に求められるスキルと育成のポイント:組織成果につなげる実践ガイド
プレイヤーとしての実績だけで昇進してしまった
多くの企業で、営業成績がトップである、あるいは専門スキルが非常に高いといった、プレイヤーとしての実績を評価して管理職に昇進させるケースが見られます。
しかし、プレイヤーとして求められる能力と、管理職として求められる能力は本質的に異なります。
前者は個人の力で成果を出す能力ですが、後者はチームの力を最大限に引き出して組織として成果を出す能力です。
プレイヤー時代の成功体験が、かえってマネジメントの妨げになることもあります。
例えば、部下に任せるよりも自分でやったほうが早いと考え、仕事を抱え込んでしまうなどが典型例です。
管理職としての適性を十分に考慮せず、過去の実績のみで昇進させた結果、能力不足の管理職が生まれてしまいます。
▶関連記事:管理職のプレイヤー気質が招く弊害とは?抜け出すための方法を解説
役割の変化に対応できずマネジメントを学んでいない
管理職に昇進したにもかかわらず、自身の役割がプレイヤー時代から変わったことを十分に認識できていないケースがあります。
自分の仕事はチームの成果に責任をもつことであり、そのために部下を育成し、動機づけ、働きやすい環境を整えることである、という役割認識が欠けているのです。
そのため、これまでの自己流のやり方に固執し、マネジメントに関する体系的な知識やスキルを学ぼうとしません。
目標設定、進捗管理、評価、フィードバック、コーチングといったマネジメントの基本を理解しないまま、感覚的な指示や精神論に頼った指導を行ってしまいます。
企業側が役割の変化を明確に伝え、学ぶ機会を提供しないことも、この問題を助長する一因です。
▶関連記事:管理職の役割とは?責任・定義・求められるスキルを解説
周囲からのサポートや適切な研修制度がない
新任の管理職は、プレイヤー時代とは異なる多くの困難やプレッシャーに直面します。
部下との関係構築、チームの目標達成、上位組織との調整など、初めて経験することばかりで戸惑うのも当然です。
しかし、そうした状況で上司や人事部からの適切なサポートが得られず、孤立してしまう管理職は少なくありません。
何をどうすれば良いのか分からず、誰にも相談できないまま問題を抱え込み、自信を失っていきます。
また、管理職になったタイミングで必要なスキルを学ぶための体系的な研修制度が整備されていないことも大きな問題です。
実践的な知識やスキルを習得する機会がないまま現場に放り出されれば、能力不足に陥るのも無理はありません。
▶関連記事:管理職研修とは?種類や内容・目的別プログラム例まで詳しく紹介
あなたの会社は大丈夫?能力不足な管理職の7つの特徴

管理職の能力不足は、日々の言動や行動のなかに具体的な兆候として現れます。
これらのサインを早期に察知し、適切な対策を講じることが、問題の深刻化を防ぐ鍵となります。
自社の管理職に当てはまる特徴がないか、客観的な視点でチェックすることで、組織に潜む課題を可視化することができます。
ここでは、能力不足の管理職によく見られる7つの特徴を挙げ、その具体的な行動パターンを解説します。
部下への指示が曖昧で的確な指導ができない
業務の指示を出す際に、目的や背景、期待する成果物のレベルなどを具体的に伝えず、「よしなにお願い」「いい感じでやっておいて」といった抽象的な言葉を多用します。
このような指示では、部下は何をすべきかを正しく理解できず、意図と異なる成果物ができあがったり、何度も手戻りが発生したりして、チーム全体の生産性を著しく低下させます。
また、部下が仕事の進め方に悩んでいても、具体的なアドバイスや指導ができません。
この背景には、管理職自身が業務の全体像や目的を把握していない、あるいは自分の考えを言語化する能力が低いといった問題が潜んでいることが多いです。
結果として、部下は自律的に動けず、指示待ちの状態に陥ってしまいます。
チームをまとめるリーダーシップが発揮できない
リーダーシップとは、チームのビジョンや目標を明確に示し、メンバーを同じ方向へ導く力です。
しかし、能力不足の管理職は、部署として何を成し遂げたいのかという方針を示せず、メンバーは日々の業務をこなすだけになってしまいます。
そのため、チームとしての一体感が生まれず、個々がバラバラに動いてしまうのです。
また、困難な課題に直面した際に率先して行動を起こしたり、メンバー間の意見対立を調整したりすることもできません。
部下を守る姿勢が見られないため、いざという時に信頼されず、求心力を失います。
単なる「管理者」ではあっても、チームを牽引する「リーダー」としての役割を全く果たせていない状態です。
▶関連記事:リーダーとは?役割やスキルについて解説します。
問題解決のための論理的な思考が苦手
業務上でトラブルが発生した際、その場の感情や思いつきで対応し、根本的な原因を究明しようとしません。
問題の構造を客観的に分析し、データや事実に基づいて合理的な解決策を導き出すという、論理的な思考プロセスが苦手です。
そのため、表面的な事象にだけ対処する対症療法に終始し、同じような問題を何度も繰り返してしまいます。
また、部下からの報告に対しても、なぜそのような事態になったのかを深掘りせず、「もっと気をつけろ」「頑張りが足りない」といった精神論で片付けてしまう傾向があります。
このような管理職の下では、問題解決のノウハウが組織に蓄積されず、チーム全体の課題解決能力も向上しません。
▶関連記事:ロジカルシンキングとは?論理的思考法の鍛え方を解説
部署の目標設定やタスク管理がうまくできない
会社の全体目標を踏まえ、自部署が達成すべき具体的な測定可能な目標を設定することができません。
設定したとしても、その目標が現実離れしていたり、達成までの道筋が曖昧であったりします。
また、目標達成に向けた計画を個々のメンバーのタスクにまで落とし込み、誰が何をいつまでに行うのかを管理する能力も欠けています。
結果として、プロジェクトの進捗は常に遅延し、納期直前になって慌てるという事態が常態化します。
特定のメンバーにばかり業務負荷が偏り、他のメンバーは手持ち無沙汰になるなど、リソースの配分も非効率です。
計画性のないマネジメントは、チーム全体を疲弊させ、業務品質の低下を招きます。
▶関連記事:人材育成の目標設定とは?その具体例や目標管理のポイント、重要性をご紹介!
部下の意見を聞かず一方的な意思決定をする
自分の経験や考えが常に正しいと信じ込み、部下からの意見や提案に耳を貸そうとしません。
会議の場でも議論を促すのではなく、最初から結論ありきで自分の考えを押し付け、一方的に意思決定を下します。
現場の実情を最もよく知る部下の声に謙虚に耳を傾ける姿勢がないため、実態と乖離した判断を下し、大きな失敗を招くリスクがあります。
また、部下は「何を言っても無駄だ」と感じるようになり、次第に何も発言しなくなります。
これにより、部下の主体性や当事者意識が失われ、指示されたことしかやらない「指示待ち集団」を生み出すことになります。
多様な視点を活かせない組織は、環境変化への対応力も低下します。
新しい知識やスキルの学習意欲が低い
市場環境や技術が目まぐるしく変化する現代において、管理職自身も学び続ける姿勢が不可欠です。
しかし、能力不足の管理職は、過去の成功体験に固執し、新しいマネジメント理論やリーダーシップのスタイル、業界の最新動向などを学ぼうとしません。
自身の知識やスキルが時代遅れになっていることに気づかず、旧態依然としたやり方を部下に強制することもあります。
このような学習意欲の低さは、組織の成長や変革を妨げる大きな障壁となります。
また、自ら学ばない上司の姿は、部下の学習意欲にも悪影響を与え、「あの人のようにはなりたくない」と、キャリアモデルとして尊敬されなくなってしまいます。
経営視点をもった判断ができない
管理職には、自部署の業務遂行だけでなく、会社全体の経営方針や戦略を理解した上で判断を下す、経営者的な視点が求められます。
しかし、能力不足の管理職は視野が狭く、自部署の利益や都合しか考えられない「部分最適」の思考に陥りがちです。
他部署との連携が必要な場面でも協力しようとせず、部署間の対立を煽ることさえあります。
また、経営層からの方針や決定事項について、その背景や意図を正しく理解し、部下に分かりやすく説明して納得させることができません。
経営と現場をつなぐパイプ役としての機能を果たせないため、会社全体の戦略が末端まで浸透せず、組織としての一体的な動きを阻害します。
管理職の能力不足を解決するために企業が今すぐできること

管理職の能力不足という問題が明らかになった場合、それを放置することは組織にとって大きなリスクとなります。
個人の問題として片付けるのではなく、企業が主体となって具体的な解決策を講じることが不可欠です。
対策には、対象となる管理職本人へのアプローチと、組織の仕組みそのものを見直すアプローチがあります。
状況に応じてこれらの施策を組み合わせ、迅速に行動を起こすことで、問題の深刻化を防ぎ、組織の健全性を取り戻すことが可能です。
能力不足を補うための具体的な研修を実施する
まず取り組むべきは、対象の管理職に不足しているスキルを特定し、それを補うための研修を実施することです。
例えば、リーダーシップ、コーチング、目標管理、問題解決、労務管理など、課題に合わせて具体的な研修プログラムを設計します。
集合研修で体系的な知識をインプットするだけでなく、ケーススタディやロールプレイングを通じて実践的なスキルを磨く機会を設けることが効果的です。
重要なのは、研修を一過性のイベントで終わらせないことです。
研修後に実践計画を立てさせ、上司や人事部が定期的に進捗を確認するフォローアップ体制を整えることで、学んだ内容の定着と行動変容を促します。
知識の習得と現場での実践を往復させることが、確実なスキルアップにつながります。
▶関連記事:管理職研修とは?種類や内容・目的別プログラム例まで詳しく紹介
1on1ミーティングで課題を明確にし改善を促す
管理職本人が自身の課題に気づいていなかったり、一人で悩みを抱え込んでいたりするケースは少なくありません。
そのため、上司や人事担当者が定期的に1on1ミーティングの機会を設け、対話を通じて本人の状況を把握することが重要です。
この場では、一方的に問題点を指摘するのではなく、まずは本人の話に耳を傾け、業務上の悩みや課題を引き出します。
その上で、周囲からの客観的な評価や具体的な事実を伝え、本人が自身の課題を自己認識できるよう促します。
そして、共に改善目標を設定し、具体的なアクションプランを考え、会社としてその達成を支援する姿勢を示すことで、本人の前向きな改善意欲を引き出します。
▶関連記事:1on1ミーティングとは?効果や進め方、ポイントを解説
本人の適性を再評価し配置転換を検討する
研修や面談といった育成の機会を十分に提供しても、マネジメント能力の改善が見られない場合もあります。
その際は、本人の適性が管理職という役割に合っていない可能性を考慮する必要があります。
優れたプレイヤーであっても、誰もが優れたマネージャーになれるわけではありません。
本人の強みや志向を再評価し、マネジメント以外のキャリアパスを提示することも有効な選択肢です。
例えば、高度な専門知識を活かして組織に貢献する専門職(スペシャリスト)制度などを設け、そちらの道に進むことを提案します。
これは決してネガティブな措置ではなく、本人が最も輝ける場所で能力を発揮してもらうための「適材適所」の考え方に基づく前向きな配置転換です。
降格処分は慎重に!適切な手順と注意点を解説
あらゆる手段を尽くしても改善が見られず、管理職としての職務遂行が著しく困難であると判断される場合、最終手段として降格を検討することになります。
しかし、降格は対象者のプライドやモチベーションを大きく損ない、他の従業員にも動揺を与える可能性があるため、その判断は極めて慎重に行わなければなりません。
実施にあたっては、就業規則に降格に関する明確な規定があること、能力不足を裏付ける客観的で具体的な事実があること、事前に十分な指導や改善の機会を与えたことなど、法的な要件を満たしていることが不可欠です。
一方的な通告は、後の労務トラブルに発展するリスクが高いため、本人との面談を重ね、処分の理由を丁寧に説明し、可能な限り納得を得るプロセスを踏むことが求められます。
将来の能力不足を防ぐための管理職育成・予防策

問題が発生してから対処する対症療法だけでなく、そもそも能力不足の管理職を生み出さないための予防策を講じることが、企業の持続的な成長には不可欠です。
そのためには、管理職になる前の段階からの計画的な育成や、人材を登用する際の仕組みそのものを見直す視点が重要となります。
将来を見据えた投資としてこれらの施策に取り組むことで、組織全体のマネジメントレベルを底上げし、強い組織基盤を構築することができます。
管理職候補者向けの育成プログラムを導入する
管理職に任命された直後から育成を始めるのでは遅すぎます。
将来の管理職候補となる優秀な人材を早期に選抜し、計画的に育成する「サクセッションプラン(後継者育成計画)」を導入することが極めて有効です。
候補者に対して、管理職になる前からリーダーシップ研修やマネジメントの基礎知識を学ぶ機会を提供します。
また、小規模なプロジェクトのリーダーを任せるなど、擬似的なマネジメント経験を積ませることで、管理職としての適性を見極めると同時に、本人の意識醸成を促します。
こうした準備期間を設けることで、いざ管理職に昇進した際のスムーズなスタートを支援し、就任後のパフォーマンスを最大化させます。
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昇進・昇格の基準やプロセスを見直す
プレイヤーとしての実績のみを評価して昇進させるという慣行を見直し、管理職としての適性を多角的に評価する仕組みを構築する必要があります。
まず、自社が管理職に求める能力(コンピテンシー)を明確に定義し、それを昇進・昇格の基準に組み込みます。
その上で、評価プロセスには上司による推薦だけでなく、客観的なアセスメントツールや、同僚や部下など複数の視点から評価する多面評価(360度評価)などを導入します。
評価基準とプロセスを透明化することで、選考の公平性・納得性を高めることができます。
これにより、適切な人材が管理職に登用される確率が高まり、能力不足の問題を未然に防ぐことにつながります。
▶関連記事:社員を評価する方法・項目|納得感のある評価を目指すために
管理職の役割と責任を社内で明確に定義する
組織として「管理職に何を期待するのか」が曖昧なままでは、管理職本人も何を指針に行動すればよいか分からなくなります。
企業の理念や経営戦略に基づき、管理職が果たすべき役割、責任、権限を具体的に言語化し、職務記述書(ジョブディスクリプション)などで明確に定義することが重要です。
定義した内容は、評価制度や育成体系とも連動させ、一貫性をもたせます。
そして、この定義を管理職本人だけでなく、全社員に共有することで、組織全体で「あるべき管理職像」の共通認識をもつことができます。
これにより、管理職は自身の行動基準を明確にでき、部下や周囲も管理職に対して何を求めるべきかが分かり、円滑な協力関係を築きやすくなります。
まとめ|管理職の能力向上にはeラーニング研修がおすすめ
管理職の能力不足は、チームの生産性低下や人材流出といった直接的な問題を引き起こすだけでなく、組織の成長を長期的に阻害する深刻な経営課題です。
この問題に対応するためには、管理職の能力向上の研修の実施が求められ、研修の効果を最大化するには、継続的な学習と振り返りの仕組み化が欠かせません。
イー・コミュニケーションズが提供する eラーニングプラットフォーム 「SAKU-SAKU Testing」 なら、自社オリジナルの研修内容やテストを搭載し、受講者や階層に応じたコンテンツ配信が可能です。教育担当者様の声を反映した直感的なUIで、運用負荷を抑えながら研修の定着を支援します。
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わかりやすい解説動画と確認テストを通じて、管理職教育を手軽に実施することができます。
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