【2025年版】IT研修におすすめ内容と種類を徹底解説|ついていけない社員を出さないためのポイント

デジタル化が加速し、あらゆる業務でITスキルが不可欠となった今、企業における人材育成の中心は「IT研修」へと大きくシフトしています。
特に近年は、基礎的なITリテラシーからDX推進に直結する高度スキルまで、幅広いテーマを自社で効率よく学ばせたいというニーズが増加しています。
本記事では、企業がIT研修を導入する際に押さえるべきポイントや、代表的な研修内容、効果を高める進め方について解説します。
▼資料ダウンロード:従業員のITスキルの向上に役立つIT関連コンテンツ
目次[非表示]
- 1.IT研修とは
- 1.1.IT研修の目的
- 1.2.全社員向けIT研修が求められる背景
- 1.3.IT研修で身につくスキルの範囲
- 2.IT研修の種類
- 2.1.エンジニア向けIT研修
- 2.2.非エンジニア向けIT研修
- 2.3.共通スキルとして育てるべきデジタル基盤能力
- 2.3.1.共通で求められる基盤スキル
- 2.3.2.なぜ共通化が重要か
- 3.IT研修のおすすめ内容
- 3.1.ITリテラシー
- 3.1.1.主な内容
- 3.2.情報セキュリティ
- 3.2.1.主な内容
- 3.3.OAスキル・PC操作(Excel・Teams・Google Workspaceなど)
- 3.3.1.主な内容
- 3.4.プログラミング基礎(Python・Java・Web基礎)
- 3.4.1.主な内容
- 3.5.アプリケーション開発・システム開発入門
- 3.5.1.主な内容
- 3.6.ネットワーク・サーバー・クラウド基礎
- 3.6.1.主な内容
- 3.7.IT戦略・IT運用・データ活用(BI・統計)
- 3.7.1.主な内容
- 3.8.生成AI / ChatGPT活用研修(プロンプト・業務活用)
- 3.8.1.主な内容
- 3.9.自動化・DX推進研修(RPA・業務改善)
- 3.9.1.主な内容
- 3.10.プロジェクトマネジメント
- 3.10.1.主な内容
- 4.IT研修の実施方法
- 4.1.集合研修(対面型)
- 4.2.オンライン研修(ライブ配信)
- 4.3.eラーニング(オンデマンド学習)
- 4.4.社内講師による研修
- 4.5.外部講師による研修
- 4.6.ブレンディッドラーニング(組み合わせ型)
- 5.IT研修の効果を高める方法|ついていけない社員を出さないためのポイント
- 5.1.研修目的・ゴールを冒頭に共有する
- 5.2.受講者のスキルレベルを事前に把握する
- 5.3.レベル別に研修コースを分ける
- 5.4.演習・ワーク中心の内容で定着率を高める
- 5.5.質問しやすい環境をつくる
- 5.6.フォローアップ研修・テストで定着を促す
- 5.7.成功事例を社内で共有する
- 6.IT研修に活用できる助成金・補助金まとめ
- 6.1.人材育成支援コース(人材開発支援助成金)
- 6.1.1.対象例:
- 6.2.教育訓練休暇付与コース
- 6.2.1.ポイント:
- 6.3.H3:人への投資促進コース(人材開発支援助成金)
- 6.3.1.活用しやすいケース例:
- 6.4.事業展開等リスキリング支援コース
- 6.4.1.対象例:
- 7.eラーニングを活用したIT研修なら「SAKU-SAKU Testing」
IT研修とは

IT研修は、エンジニア育成だけでなく、全社員の業務効率化・セキュリティ意識・データ活用力の底上げを目的に、多くの企業が導入を進めています。DX化や生成AIの普及に伴い、基礎的なITスキルの格差は業務品質に直結します。
ここでは、まずIT研修の定義と必要性を整理します。
IT研修の目的
IT研修は、社員のITリテラシーを底上げし、組織全体の生産性と競争力を高めるために実施されます。
特に企業が重視する目的は次の3点です。
- ITリテラシー向上
メール・チャット・クラウドストレージなどの基本操作だけでなく、情報セキュリティやデータの扱い方など、社会人として不可欠なデジタル基礎力を育成します。 - 業務効率化の推進
Excelやスプレッドシート、業務管理ツール、デジタル文書作成など、実務に直結するツール活用力を高めることで「無駄な作業時間の削減」や「アウトプット品質向上」につながります。 - DX推進に必要なスキル獲得
生成AI、RPA、プログラミング、データ分析など、DXプロジェクトを前に進めるために欠かせないスキルを習得します。事業部門の担当者でも一定のデジタル知識が求められるようになり、専門職だけのテーマではなくなりました。
全社員向けIT研修が求められる背景
生成AIやクラウドサービスの進化により、企業の業務プロセスは大きく変化しています。しかしそのスピードに社員のスキルが追いつかず、「スキルギャップ」が拡大している企業は少なくありません。
特に以下の要因から、全社員向けのIT研修の重要性が高まっています。
- AI活用が“前提”となり、基礎スキル不足が業務停滞を招くプロンプトの書き方や情報精査ができないと、AIを使いこなせず、生産性の差が顕著に。
ITツールの導入だけでは成果が出ない
ツールを使いこなすための知識と習慣化が必要であり、研修による底上げが必須。セキュリティ事故の多くが“ヒューマンエラー”
パスワード管理・外部共有・メール誤送信など、基礎理解の不足がリスクを増大。世代や職種によるデジタル格差
デジタルネイティブ層と、それ以外の層との差が組織内の足並みを乱すケースも増加。
こうした背景から、「ITを使いこなす社員」と「使えない社員」の差がそのまま業務スピードや成果に反映される時代となり、全社的なIT研修が求められています。
IT研修で身につくスキルの範囲
IT研修で扱われる内容は多岐にわたり、企業の課題やレベルに応じて選定するのが一般的です。主なスキル領域は以下のとおりです。
- IT基礎・リテラシー
● OS・クラウド・ネットワークの基礎
● 情報セキュリティの基本
● デジタル情報の整理・管理方法
● チャットやオンライン会議の利用 - 実務効率化ツール
● Excel/Googleスプレッドシート● PowerPoint/Googleスライド● ノーコード/ローコードツール
● 業務管理・タスク管理のデジタル化 - DX・データ活用スキル
● データ分析(BIツール、Python基礎など)
● RPAによる自動化● クラウド活用(SaaS、PaaS基礎)● 生成AIの活用(プロンプト、業務設計) - エンジニアリング基礎(必要に応じて)
● プログラミング入門● Web技術、データベース基礎● アプリケーション開発プロセスの理解
このように、IT研修は「全社員共通で必要な基盤スキル」から「専門スキル」まで幅広くカバーし、組織のデジタル活用力を支える役割を担っています。
IT研修の種類

IT研修は「誰が受けるか」によって必要な内容が大きく変わります。特に、専門スキルを高めるエンジニア向け研修と、全社員が押さえるべき基礎リテラシーを扱う非エンジニア向け研修では、目的も習得範囲も異なります。まずは両者の特徴を整理し、自社に必要な領域を明確にしましょう。
エンジニア向けIT研修
エンジニア向けのIT研修は、職種ごとの専門領域を体系的に強化するものです。開発スキルだけでなく、システム運用やインフラ管理など、企業のIT基盤を支える幅広い領域が対象となります。
主な研修領域
● アプリケーション開発(フロントエンド・バックエンド
- HTML/CSS、JavaScript、Java、Python、PHP
- Webアプリ開発、API連携 など
実務に即したコードの書き方からアーキテクチャの理解まで、段階的に習得します。
● インフラ・ネットワーク
- ネットワークの基礎
- 仮想化技術
- サーバー構築、Linux運用
企業システムの安定稼働に必要な基盤技術を学びます。
● クラウド(AWS・Azure・GCP)
クラウド化が進む近年、実践的な設計やセキュリティ設定まで学ぶ企業が増えています。
● 運用・監視・保守
障害対応、ログ管理、運用設計など、現場の安定稼働に欠かせないスキルを習得します。
特徴
- ハンズオン中心・実務に直結した内容が多い
- 新人エンジニア教育や職種転換者の育成で活用される
- 技術の変化が早いため、継続学習が前提
非エンジニア向けIT研修
非エンジニア向けIT研修は、全社員が「ITを使いこなす側」として必要なスキルを身につけることを目的としています。IT活用の差はそのまま業務効率や成果につながるため、多くの企業が重点的に取り組んでいる領域です。
主な研修領域
● デジタル基礎(ITリテラシー)
- PC基本操作、クラウドの仕組み
- ファイル管理、情報検索の基礎
● セキュリティ基礎
- パスワード管理
- 情報漏えい防止
- 標的型攻撃の理解
● OAスキル(Excel、PowerPoint、Teams など)
日常業務の効率化に直結する“生産性向上系スキル”。
● 業務DX・自動化基礎
- RPA
- 業務可視化
- デジタルツール選定・活用
“紙・Excel中心の業務”を最適化するノウハウも含みます。
● 生成AI活用(ChatGPT・画像AIなど)
メール作成、議事録、資料作成などの業務が大きく効率化されるため、近年最注目の領域です。
特徴
- 全社員向けに取り入れやすい範囲が多い
- 日常業務の改善に直結
- ITが苦手な層へのフォローが成果を左右する
共通スキルとして育てるべきデジタル基盤能力
エンジニア・非エンジニアに関わらず、全社員が身につけるべき“共通のデジタル基盤スキル”があります。これらは企業の生産性を大きく左右する領域であり、研修の初期段階で育成しておくことが重要です。
共通で求められる基盤スキル
- デジタルリテラシーIT用語や仕組みの理解、ツールの基本操作、情報の正しい取り扱いなど。
- セキュリティ意識どの職種でも情報を扱う以上、最低限のセキュリティ知識は必須。
- データ活用スキルExcel集計、基本的な分析、数字を根拠に意思決定する“データ読解力”。
- 生成AIの基本活用スキルAIを使える社員・使えない社員で生産性の差が開くため、企業全体で底上げが必要です。
- コラボレーションツール活用(Teams / Google Workspace 等)資料共有、チャット、オンライン会議など、ハイブリッドワーク時代の基礎スキル。
なぜ共通化が重要か
- 部署間の理解・連携がスムーズになる
- DXプロジェクトや業務改善が進みやすくなる
- エンジニアと非エンジニアの意思疎通が改善する
企業のデジタル推進は、専門職だけでなく“全社員の底上げ”によって加速します。
IT研修のおすすめ内容

ここでは、企業の導入が増えている人気の研修テーマを、習熟レベルに応じて幅広くまとめました。基礎リテラシーから専門スキル、さらにはDX・AI領域まで、初心者から経験者まで対応できる内容を体系的に整理しています。
ITリテラシー
IT研修の出発点となるのが、ツールを正しく使いこなすための基礎スキルです。
主な内容
IT用語の理解(クラウド・ネットワークなど)
PC操作の基本、ファイル管理
業務に必要なデジタルツールの仕組み
ITが苦手な層の底上げに有効で、全社員向け研修として最もニーズが高い領域です。
情報セキュリティ
セキュリティ研修は、内部不正や誤操作による情報漏えいを防ぐための必須科目です。
主な内容
パスワード管理・アクセス権限の扱い方
フィッシング・マルウェア対策
情報の持ち出し防止、クラウド利用時の注意点
社員のセキュリティ意識向上は、企業リスクの低減に直結します。
▶関連記事:情報漏洩のリスクを減らす! 効果的な情報セキュリティの社内教育実施法
OAスキル・PC操作(Excel・Teams・Google Workspaceなど)
業務効率化を目的に、多くの企業が導入している領域です。
主な内容
Excel 基本操作〜関数・データ整理
PowerPointの資料作成
Teams・Google Workspaceなどのコラボレーションツール活用
“属人化”や“手作業”を減らし、日々の生産性向上につながります。
▶関連記事:Excelが学べるおすすめのeラーニングをご紹介します
プログラミング基礎(Python・Java・Web基礎)
開発者だけでなく、データ分析や業務自動化にも役立つスキルが学べます。
主な内容
アルゴリズム・ロジックの基礎
HTML/CSS/JavaScript の入門
Python・Javaなど主要言語の基礎構文
非エンジニアでも“コードを理解する力”がDX時代の武器になります。
アプリケーション開発・システム開発入門
開発職向けにより実践的な領域を扱う研修です。
主な内容
Webアプリ開発の流れ
API、データベース基礎
Git・バージョン管理
フレームワークの基礎(Java、Pythonなど)
新人エンジニア育成やジョブチェンジ支援に多く活用されています。
ネットワーク・サーバー・クラウド基礎
企業のIT基盤を理解し、安定運用するための“裏側の技術”を学ぶ領域です。
主な内容
ネットワーク構成、プロトコル
サーバー基礎(Linux、仮想化)
クラウド(AWS・Azure・GCP)の基本サービス
インフラ部門だけでなく、社内SE育成にも適しています。
IT戦略・IT運用・データ活用(BI・統計)
より上位レイヤーのスキルとして、意思決定に関わる知識を体系的に習得します。
主な内容
IT戦略策定、システム企画
ITサービスマネジメント(ITIL・運用設計)
データ活用基礎(BIツール操作、統計入門)
デジタル経営に必要な“読み解く力”を育てる研修として人気です。
生成AI / ChatGPT活用研修(プロンプト・業務活用)
AI活用は企業の競争力に直結するため、近年最も需要が伸びている領域です。
主な内容
プロンプトの基本設計
メール作成・議事録・要約などの業務効率化
AI検索・情報分析
AI利用時のリスク・セキュリティ
社内ルール設計の基礎
「AIを使える社員」を増やすことが、全社DX加速のカギとなります。
自動化・DX推進研修(RPA・業務改善)
業務を“手作業”から“デジタル前提”へ変えていくための実践型研修です。
主な内容
業務棚卸し・プロセス可視化
RPAによる自動化(UiPath など)
デジタルツール活用による業務改善
小さなDX成功事例のつくり方
バックオフィスの改革に大きな効果を発揮します。
プロジェクトマネジメント
ITプロジェクトの失敗を防ぐために、管理者・リーダー層が押さえておくべき領域です。
主な内容
WBS作成、スケジュール管理
リスク管理・工数見積もり
関係者コミュニケーション
品質管理とレビューの進め方
IT部門だけでなく、企画部門やPM候補者にも人気のテーマです。
▼資料ダウンロード:従業員のITスキルの向上に役立つIT関連コンテンツ
IT研修の実施方法

IT研修の実施方法は、対面・オンライン・eラーニング・ブレンディッドなど多岐にわたります。それぞれの形式には向き・不向きがあり、学習目的や受講者のスキルレベルによって最適解は変わります。ここでは、主な研修スタイルの特徴を整理し、自社に合った形を選ぶための材料をまとめます。
集合研修(対面型)
“集中して学べる”ことが最大のメリットです。講師との距離が近く、ワークやディスカッションも活発に行えるため、学習意欲を高めやすい形式です。
メリット
その場で講師に質問でき、理解度のブレが起こりにくい
グループワークに向き、コミュニケーション活性化に効果的
集中環境を作りやすい
デメリット
会場手配・移動・日程調整など運営コストが大きい
一斉研修のため、受講者のレベル差に対応しづらい
オンライン研修(ライブ配信)
場所に縛られず参加でき、対面と同様にリアルタイムでコミュニケーションもできるハイブリッド型の学び方です。
メリット
会場費・移動時間を削減できる
チャットで質問しやすく、対面より発言ハードルが下がる
複数拠点・在宅勤務の社員も参加可能
デメリット
接続トラブルに左右される
集中力の維持が課題になりやすい
実技系の研修では双方向性に限界がある
▶関連記事:オンライン研修とは?メリット・種類・導入手順と成功のポイントまで徹底解説
eラーニング(オンデマンド学習)
好きなタイミングで繰り返し学べるため、IT研修との相性が特に良い学習形式です。知識定着や復習にも強みがあります。
メリット
受講者のペースで学べる(レベル差にも対応しやすい)
何度でも見返せるため定着率が高い
管理画面で進捗・テスト結果が可視化できる
デメリット
自主学習に依存するため、受講のばらつきが出やすい
モチベーション維持にはフォローが必要
特にIT領域は「操作動画」「テストで理解度チェック」といった仕組みが有効なため、eラーニングを軸にする企業が増えています。
▶関連記事:eラーニングとは?活用例やメリット・デメリットをわかりやすく解説
社内講師による研修
社内のシステム担当者や先輩社員が講師を務める形式です。自社環境に即した学びができる点が大きな強みです。
メリット
システム構成や業務フローなど、自社特有の知識を反映できる
受講者の理解度に合わせて柔軟に内容を調整できる
社内コミュニケーションの活性化にもつながる
デメリット
講師側の負担が大きい
教えるスキルや教材準備が必要
最新技術・基礎理論などは網羅しづらい
外部講師による研修
専門性の高い領域や最新技術の習得を目的とする場合に効果的です。
メリット
専門家による体系的なカリキュラムを受講できる
事例やトレンドなど最新情報に触れられる
第三者視点で社員の課題をフィードバックできる
デメリット
費用が比較的高い
企業固有の環境に寄せた内容は調整が必要
ブレンディッドラーニング(組み合わせ型)
対面・オンライン・eラーニングを組み合わせ、目的に応じて最適な学びを設計する方法です。多くの企業が採用している実践的なスタイルです。
主な組み合わせ例
“基礎知識は eラーニング、実践演習は対面”
“事前学習は動画、質疑はオンラインライブ”
“研修後の定着はテストでフォロー”
メリット
研修効果を最大化しつつ、運用負荷を抑えられる
受講者のレベル差にも柔軟に対応
学びの定着を多角的に支援できる
デメリット
設計に手間がかかる
複数の研修形式を扱うため、管理体制が必要
▶関連記事:ハイブリッド研修とは?メリット・デメリットから具体的な行い方まで解説
IT研修の効果を高める方法|ついていけない社員を出さないためのポイント

IT研修で成果が出ない大きな原因は、受講者のレベル差や目的の不明確さにあります。ここでは、習得度を最大化し、研修後に“業務で使える状態”へ導くための設計ポイントを紹介します。
研修目的・ゴールを冒頭に共有する
受講者が「なぜ学ぶのか」を理解しているかどうかで、参加姿勢と学習成果は大きく変わります。
研修の冒頭で、目的・到達イメージ・身につくスキルを具体的に示すことで、学習の方向性をそろえられます。
受講者のスキルレベルを事前に把握する
IT領域は特にレベル差が生まれやすいため、事前アンケートや簡易テストで現状を把握することが重要です。
PCスキル、ツール利用経験、プログラミングの知識などを事前に確認しておくと、内容の過不足を防げます。
レベル別に研修コースを分ける
ひとつの研修に幅広いレベルの受講者を集めると、初心者は置いていかれ、経験者は“物足りない”状態になりがちです。
レベル別(初級/中級/上級)や職種別(営業/管理部門/エンジニア)に分けると、負荷が最適化され学習効率が高まります。
▶関連記事:階層別研修とは?目的・メリット・カリキュラム例までわかりやすく解説
演習・ワーク中心の内容で定着率を高める
座学だけでは「理解したつもり」で終わってしまいます。
ハンズオン演習、ケーススタディ、ショートワークなど、“手を動かす時間”を増やすことで、学んだ内容を実務に落とし込みやすくなります。
質問しやすい環境をつくる
「わからない」を解消できる環境があるかどうかで、研修の満足度と成果は大きく変わります。
チャットでの質問受付、ブレイクアウトルームでの少人数質疑、匿名質問ツールの活用など、躊躇なく質問できる場づくりが効果的です。
フォローアップ研修・テストで定着を促す
研修は受講“後”のフォローが成果の分かれ目になります。
オンデマンドの復習講座、確認テスト、小課題、1か月後のフォロー研修などを組み合わせることで、知識の定着と現場での活用が進みます。
成功事例を社内で共有する
研修後の成果が“見える化”されると、社内の学習意欲が高まります。
改善した業務プロセス、作成したAIプロンプト、効率化できた時間などを共有し、学習文化を社内に根付かせることが重要です。
IT研修に活用できる助成金・補助金まとめ

IT研修は人材投資として助成金が活用できるケースが多く、費用を抑えて計画的に導入できます。ここでは、企業が比較的利用しやすい主要コースをまとめました。
人材育成支援コース(人材開発支援助成金)
もっとも利用される助成金のひとつで、ITスキル向上やDX研修に幅広く活用できます。
Off-JT(座学・オンライン・eラーニング)、OJTの組み合わせも対象となるため、企業の研修設計に合わせて柔軟に申請可能です。
対象例:
IT基礎研修
プログラミング研修
セキュリティ研修
DX推進・データ活用研修 など
教育訓練休暇付与コース
従業員に「学ぶための休暇制度」を導入し、活用した場合に支給される助成金です。
IT資格取得、プログラミング学習、オンライン講座の受講など、社員の自主的なスキルアップを会社として支援したい企業に適しています。
ポイント:
制度を整備するだけでなく、実際の利用実績が必要
長期的な学習支援施策として活用しやすい
H3:人への投資促進コース(人材開発支援助成金)
2024年度以降注目されている新設系のコースで、企業の人材投資を後押しする目的で設計されています。
IT研修やリスキリング施策全般を幅広く対象としており、社内研修制度の整備にも活用できます。
活用しやすいケース例:
DX推進に向けて社員のIT基礎を底上げしたい
新人・若手のリテラシー強化
全社的なオンライン研修制度を構築したい
事業展開等リスキリング支援コース
事業転換・新規サービス開発など、会社の事業戦略と結びついたリスキリングが対象となる助成金です。
特にIT人材の再配置や、エンジニア育成の基礎研修〜高度研修まで幅広くカバーできます。
対象例:
エンジニア育成プログラム
クラウド・データ分析など専門スキル
新規事業に向けたITリスキリング
参考:厚生労働省「人材開発支援助成金」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
eラーニングを活用したIT研修なら「SAKU-SAKU Testing」
本記事で紹介してきたように、IT研修は「繰り返し学習」「受講者に合わせた難易度調整」「効果の見える化」が成果を左右します。これらを実現する方法として、eラーニングは非常に相性が良く、多くの企業が採用を進めています。
IT研修を社内で継続的に運用するには、受講者のレベルや職種に応じてコンテンツを柔軟に出し分け、学習状況を正確に把握できる仕組みが欠かせません。
イー・コミュニケーションズが提供する eラーニングプラットフォーム「SAKU-SAKU Testing」 は、教育担当者の声を反映して設計されており、直感的な操作で研修設計から進捗管理までシンプルに行える点が評価されています。
また、すぐにIT研修を始めたい企業向けには、100本以上の動画・3,000問以上の問題がセットになったeラーニングパッケージ「サクテス学びホーダイ」、ITスキルに特化した動画学習シリーズ「IT関連コンテンツ」もご用意しております。
IT基礎・セキュリティ・DX・生成AIなど、実務に直結するテーマを体系的に学べるため、階層別研修やリスキリングにも対応できます。
“受講者に合わせた学び”と“研修効果の可視化”を両立したIT研修を実現したい企業様は、ぜひ一度ご相談ください。


















