新入社員研修を成功させるカリキュラムの作り方とは?事例もご紹介
新入社員研修は、新入社員が企業理解を深め、戦力として活躍できるようになるための重要なステップです。新入社員が身に付けるべきスキル・知識は多岐にわたりますので、限られた研修の時間で「何を学んでもらうのか」は悩むところでしょう。また、新入社員研修を成功させるには、カリキュラムの内容だけでなく、知識を定着させるための仕組みづくりが重要です。
この記事では、新入社員研修を成功させるカリキュラムの作り方をご紹介します。職業別の事例もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.新入社員研修のカリキュラム例
- 2.新入社員研修のカリキュラムを作成する方法
- 2.1.ステップ1:企業側の目標を設定する
- 2.2.ステップ2:新入社員に必要なスキルを明確にする
- 2.3.ステップ3:実施形式や期間を決める
- 2.4.ステップ4:カリキュラムを作成する
- 3.新入社員研修のカリキュラムを効果的に活用するポイント
- 3.1.新卒・中途は異なるカリキュラムにする
- 3.2.アウトプットの機会をつくる
- 3.3.eラーニングを活用する
- 4.まとめ
新入社員研修のカリキュラム例
まずは、新入社員研修のカリキュラム例をご紹介します。
営業職の場合
<営業職のカリキュラム例>
1.オリエンテーションと基本的なスキル習得 |
2.顧客理解と市場分析 |
3.ビジネスマナー |
4.営業スキルの習得 |
5.営業プロセスとツール |
6.成功事例とロールプレイング |
7.評価と成果の追跡 |
8.トラブルシューティング |
これらの内容を、数日間に分けて実施します。
事務職の場合
<事務職のカリキュラム例>
1.オリエンテーションと基本的なスキル習得 |
2.ビジネスマナー |
3.オフィスツールとデータ管理 |
4.業務効率化 |
5.カスタマーサポートと問題解決 |
6.コンプライアンスと業界知識 |
これらの内容を、数日間に分けて実施します。
新入社員研修のカリキュラムを作成する方法
次に、新入社員研修のカリキュラムを作成する方法をご紹介します。
ステップ1:企業側の目標を設定する
まず、新入社員が中長期的にどう活躍して欲しいのかといった企業側の目標を明確にしましょう。例えば「組織を引っ張っていくリーダーシップのある人材を育てる」「組織の体制変更にも柔軟に対応できる人材を育てる」などが挙げられます。
企業側の目標を設定する際は、事業戦略や人材戦略などを明確化した上で考えることが重要です。目指すべき方向性をもとに、どのような人材が必要なのかを改めて考えましょう。
ステップ2:新入社員に必要なスキルを明確にする
企業側の目標を定めたら、新入社員が身に付けるべきスキルを明確にします。基本的には、以下のようなスキルが挙げられます。
・コミュニケーションスキル
・問題解決スキル
・リーダーシップ
・プロジェクト管理スキル
・プレゼンテーション能力
・自己管理能力
・業界知識
・営業スキル
・基本的なITスキル
新入社員研修は一般的に1~5日程度の短い期間で行われるため、難易度の高いスキルの習得は求めないようにしましょう。ビジネスパーソンの土台として必要な知識は何かを洗い出して、優先順位を決めることが大切です。
ステップ3:実施形式や期間を決める
新入社員研修の実施形式と実施期間を決めましょう。
実施形式としては、座学、グループワーク、ロールプレイング、レクリエーション、ケーススタディなどがあります。また、集合研修やオンライン研修、eラーニングなどどのような方法で実施するかも決めておきましょう。身に付けてほしいスキルに応じて、複数を組み合わせることも有効です。
実施期間は、業種や職種、企業によってさまざまです。短期間の研修はビジネスマナーや企業理解を深めるのに適しています。一方、専門職種で高度なスキルや知識を習得する場合には、長期間の研修が必要となるでしょう。短期間の研修で数日、長期間の研修では数ヶ月単位で行われます。
ステップ4:カリキュラムを作成する
いよいよカリキュラムを作成するステップです。新入社員研修の目標や身に付けてほしいスキルに応じて、適切なコンテンツを考えましょう。
カリキュラムを作成したら、既存社員や新入社員にスケジュールを共有します。新入社員研修の目的や評価基準もあわせて共有し、新入社員の意識づけを行いながら、既存社員にもフォローしてもらえるように呼びかけましょう。
新入社員研修のカリキュラムを効果的に活用するポイント
新入社員研修を有意義なものとするためにも、カリキュラムを効果的に活用するポイントを押さえておきましょう。
新卒・中途は異なるカリキュラムにする
新卒社員と中途社員とは同じ新入社員であっても、すでに保有しているスキルや経験が異なります。社会人経験のない新卒社員に対してビジネスマナー研修を行うのは良いですが、社会人経験のある中途社員には適した内容とはいえません。そのため新卒社員と中途社員ではカリキュラムを分けるのがポイントです。
新卒社員に対しては、基本的なビジネススキルやコミュニケーションスキル、企業文化の理解、意識改革などを重点的にカリキュラムに盛り込むと効果的です。
一方、中途社員に対しては事業概要の理解から業界特有の知識、仕事に必要な専門知識の習得などを軸に研修を進めるのがおすすめです。それぞれ異なるバックグラウンドをもっているため、個々のスキルに合わせて柔軟にコンテンツをカスタマイズすると良いでしょう。
アウトプットの機会をつくる
長時間の座学は「つまらない」「眠い」など、受講者に負担をかける場合があります。集中力が低下するような新入社員研修は効率が悪いため、研修の長さを適切に調整し、集中力を維持できるようにしましょう。
また、インプットばかりではなく、業務を実践したりグループワークをしたりなど、アウトプットの機会を提供することが大切です。受講者が楽しめる研修は、従業員満足度の向上にもつながります。飽きさせない工夫、楽しんでもらうコンテンツを提供するように心がけてみてください。
eラーニングを活用する
新入社員研修にeラーニングを導入することで、集合研修にありがちな日程調整や資料準備、講師の手配といった手間を省くことができます。人件費や労力を削減できるなど、企業側にとっても費用対効果の高い方法です。
一人ひとりに合ったコンテンツを容易にカスタマイズできるため、中途社員向けの研修をしたいときにもおすすめです。
eラーニングに搭載されている既存のコンテンツを活用することも可能です。コンテンツ内容はeラーニングシステムによって異なるため、比較検討してみましょう。
各々が好きな場所で自分のペースで学習を進められる上、苦手な内容を集中して受けられることもメリットです。
eラーニングプラットフォームを提供しているイー・コミュニケーションズでは、新入社員の即戦力化を目的としたコンテンツ「サクテスライブラリforビジネスファーストステップ」をご用意しております。
ビジネスマナーからコンプライアンスの基礎知識、キャリア設計など新入社員が知っておきたい知識を網羅しています。定着のためのテストを含めたカリキュラムを組んでいるため、即戦力化につながる点も魅力です。新入社員研修にeラーニング導入を考えている場合は、ぜひご検討ください。
まとめ
新入社員研修のカリキュラムは、新入社員のスキル向上や組織力アップを左右します。業種や職種、新入社員のニーズなどを考慮してカリキュラムを作成しましょう。また、作成したカリキュラムは定期的に見直すことも重要です。新入社員研修を実施して課題が見つかった場合は、カリキュラムをアップデートして改善に努めましょう。