
研修報告書の書き方を徹底解説!例文・テンプレート・ポイントをご紹介
研修は、社員のスキルアップや知識習得のために企業が実施する重要な取り組みです。
しかし、研修を受けっぱなしにしてしまっては、その効果を最大限に引き出すことはできません。研修で得た学びを定着させ、業務に活かすためには、研修報告書の作成が不可欠です。本記事は、研修報告書の基本的な書き方から、読み手に伝わる効果的な作成のポイント、さらにはすぐに活用できるテンプレートや例文について解説します。
目次[非表示]
- 1.研修報告書(研修レポート)とは
- 2.研修報告書を作成する目的
- 2.1.研修内容の共有
- 2.2.研修効果の測定
- 2.3.引き継ぎ資料としての活用
- 3.研修報告書に含めるべき項目
- 3.1.受講報告書に必要な項目
- 3.2.実施報告書に必要な項目
- 4.効果的な研修報告書の書き方
- 4.1.読み手を意識する
- 4.2.結論を先に述べる
- 4.3.事実と意見を区別する
- 4.4.具体的な数字を用いる
- 4.5.分かりやすいレイアウトにする
- 5.研修報告書のテンプレート
- 5.1.受講報告書テンプレート
- 5.2.実施報告書のテンプレート
- 6.研修報告書の例文
- 6.1.受講報告書
- 6.1.1.新人向け研修(ビジネスマナー・社内制度)
- 6.1.2.管理職向け研修(リーダーシップ・部下育成)
- 6.1.3.コンプライアンス研修(企業倫理・法令遵守)
- 6.2.実施報告書
- 6.2.1.新人向け研修(ビジネスマナー・社内制度)
- 6.2.2.管理職向け研修(リーダーシップ・部下育成)
- 6.2.3.コンプライアンス研修(企業倫理・法令遵守)
- 7.研修報告書作成のポイント
- 7.1.研修目的を明確にする
- 7.2.結果と効果を記載する
- 7.3.簡潔にまとめる
- 8.まとめ
- 9.社員研修にeラーニングプラットフォーム「SAKU-SAKU Testing」をご活用ください
研修報告書(研修レポート)とは
研修報告書とは、企業が実施する研修やセミナーの内容、そこで得られた学びや成果を記録し、関係者と共有するための書類です。「研修レポート」とも呼ばれることもあります。受講者が作成するものと、研修の主催者側が作成するものがあり、それぞれ目的や記載する内容が異なります。研修報告書を作成することで、研修内容の振り返りや学びの定着を図り、今後の業務に活かすための具体的な行動計画を立てることができます。
研修報告書を作成する目的
研修報告書を作成する目的は主に以下の3つです。
- 研修内容の共有
- 研修効果の測定
- 引継ぎ資料としての活用
ここでは、この3つの目的について詳しく解説します。
研修内容の共有
研修報告書の重要な目的の一つは、研修に参加できなかった社員へ研修内容を共有することです。報告書を通じて研修のテーマや主な内容、そこで議論されたことや結論などを分かりやすく伝えることで、参加していない社員も間接的に研修内容から学びを得ることができます。
これにより、部署内やチーム内での知識レベルの均一化を図ったり、新たな視点やアイデアを共有したりすることが可能になります。特に、専門的な内容や最新の情報に関する研修の場合、報告書による共有は組織全体のスキルアップに貢献し、業務の質の向上に繋がるでしょう。受講者の目線で書かれたリアルな声は、他の社員の研修への興味関心を高める効果も期待できます。
研修効果の測定
研修報告書は、研修がどの程度効果的であったかを測定するための重要なツールとなります。研修の成果や受講者の理解度、スキル習得の度合いなどを報告書を通じて把握することで、研修プログラムの有効性を評価することができます。
報告書に記載された受講者の所感や業務への活かし方に関する記述は、研修が実際の業務にどのように繋がっているか、どのような成果に結びついているかを知る手がかりになります。これにより、研修内容が適切であったか、受講者のレベルに合っていたかなどを検証し、今後の研修計画の改善に役立てることが可能です。研修の投資対効果を測る上でも、研修報告書は客観的な評価指標の一部となります。
引き継ぎ資料としての活用
研修報告書は、将来的に担当業務の引き継ぎを行う際の資料としても活用できます。
特に、特定の専門スキルや知識に関する研修内容は、後任者が業務を引き継ぐ上で貴重な情報源となります。報告書に研修の具体的な内容や学んだこと、業務への応用方法などが詳細に記述されていれば、引き継ぎをスムーズに行うことができるでしょう。また、過去にどのような研修が実施され、どのような内容が扱われたかを記録しておくことは、社内での人材育成計画を立てる上でも役立ちます。新入社員や異動してきた社員が必要な知識やスキルを効率的に習得するためにも、研修報告書は重要なビジネス文書となり得ます。
研修報告書に含めるべき項目
研修報告書には含めるべき項目がいくつかあります。
ここでは「受講報告書に必要な項目」「実施報告書に必要な項目」に分けて解説します。
受講報告書に必要な項目
受講者が作成する研修報告書には、一般的に以下の項目を含める必要があります。
まず、誰がいつ報告書を作成したのかを明確にするために、作成日、所属部署、氏名を記載します。
次に、受講した研修を特定するために、研修名、実施日時、開催場所、講師名を記載します。研修内容の要約では、研修で扱われた主要なトピックやプログラム内容を簡潔にまとめます。最も重要な項目の一つである「学び・気づき・所感」では、研修を通じて何を学び、どのような気づきを得たのか、そしてそれに対してどう感じたのかを具体的に記述します。
最後に、「今後の業務への活かし方」として、研修で得た知識やスキルを今後どのように実際の業務に結びつけていくのか、具体的な行動計画を記載することが求められます。
これらの項目を網羅することで、研修の振り返りを効果的に行い、業務への定着を図ることができます。
例えば、「エクセルの関数について学んだので、事務処理の作業効率が向上した」のように具体的に記載すると良いでしょう。
受講報告書に盛り込む項目
・作成日 |
実施報告書に必要な項目
研修の主催者や研修担当者、あるいは講師側が作成する実施報告書には、研修の企画・運営に関する詳細を含める必要があります。
これには、研修名、実施日時、実施場所といった基本的な情報に加えて、研修の目的や目標を明確に記載します。どのような課題を解決するために研修を実施したのか、研修を通じてどのような状態を目指したのかを記述します。
次に、具体的な研修内容を記載し、どのようなプログラムやアクティビティを行ったのかを説明します。さらに、研修の結果や効果測定に関する項目も重要です。参加者の反応や理解度、目標達成度などを分析し、可能な限り具体的なデータや数字を用いて報告します。
例えば、アンケート結果やテストの平均点などが含まれるでしょう。加えて、研修の運営において発生した課題や反省点、そして今後の研修に向けた改善提案なども記載します。これにより、次回の研修をより効果的なものにするための貴重な資料となります。
実施報告書に盛り込む項目
・研修名 |
効果的な研修報告書の書き方
効果的な研修報告書を書くにはどうしたらいいでしょうか?
ここでは、効果的な研修報告書の書き方について解説します。
読み手を意識する
研修報告書を作成する際には、誰がその報告書を読むのかを常に意識することが非常に重要です。上司、人事担当者、同僚など、読み手の立場や関心によって、求められる情報や理解しやすい表現方法は異なります。
例えば、上司であれば研修の成果やそれが業務にどう活かされるかに関心が高く、同僚であれば具体的な研修内容や学びのポイントに興味をもつかもしれません。読み手がスムーズに内容を理解できるよう、専門用語の多用を避けたり、丁寧な敬語を使用したりすることも大切です。報告書を読む人が、研修の目的や内容、そして自身の学びを正確に把握できるよう、伝え方を工夫しましょう。
結論を先に述べる
効果的な研修報告書を作成するための重要な書き方の一つとして、「結論を先に述べる」という点が挙げられます。
ビジネス文書においては、特に多忙な上司や関係者が読むことを想定し、まず最も伝えたいことや研修を通じて得られた重要な結論を冒頭に記載することが推奨されます。これにより、読み手は報告書の全体像や要点を素早く把握することができます。
その後に、結論に至った経緯や具体的な研修内容、学びの詳細などを記述していく構成にすることで、報告内容がより分かりやすくなります。時間のない読み手でも、結論部分を読むだけで報告の概要を理解できるよう配慮することが、効果的な報告書作成のコツです。
事実と意見を区別する
研修報告書を作成する際には、研修中に実際に起こったことや学んだ内容といった「事実」と、それに対する自身の考えや感じたことである「意見(所感・感想)」を明確に区別して記載することが重要です。研修内容やプログラムに関する客観的な事実は、誰が読んでも同じように理解できる正確な情報である必要があります。
一方、所感や感想、学び、気づき、反省点といった意見は、自身の内省や評価に基づいた主観的な内容です。これらの要素を混同せず記載することで、報告内容の信頼性が高まり、読み手は報告書のどの部分が客観的な情報で、どの部分が筆者の解釈や感想なのかを容易に判断できます。
研修の総評として自身のフィードバックを述べる際も、事実に基づいた上での意見であることを意識すると良いでしょう。
具体的な数字を用いる
研修報告書の内容に具体性を持たせ、説得力を高めるためには、可能な限り具体的な数字を用いることが効果的です。
例えば、研修の効果を示す際に「理解度が向上した」と漠然と記載するのではなく、「研修前と比較して理解度テストの点数が平均〇点向上した」のように具体的な数字を用いることで、研修の成果がより明確に伝わります。また、研修内容を説明する際にも、「〇〇の事例について、〇時間かけて議論した」といった時間や数量に関する数字を入れることで、研修の密度や内容の重要性を伝えることができます。具体的な数字は客観的な根拠となり、報告書全体の信頼性を向上させる役割を果たします。
分かりやすいレイアウトにする
研修報告書は、内容だけでなく見た目の分かりやすさも重要です。読み手がストレスなく内容を理解できるよう、レイアウトを工夫しましょう。適切な見出しを設定し、文章のまとまりごとに段落を分けることで、視覚的に整理された印象を与えられます。重要なポイントは太字にしたり、箇条書きを活用したりすることで、情報が際立ち、短時間で内容を把握できるようになります。また、図やグラフなどを効果的に使用することも、複雑な情報を視覚的に分かりやすく伝える有効な手段です。適切な余白を設けることも、読みやすさを向上させる上で重要です。全体として統一感のあるレイアウトを心がけ、見やすい報告書を作成しましょう。
研修報告書のテンプレート
研修報告書のテンプレートは、報告書作成の負担を軽減し、必要な項目漏れを防ぐために非常に役立ちます。報告書はA4サイズで作成されていることが多く、印刷して手書きで記入するスタイルや、そのままパソコンで入力するスタイルなどがあります。自社の報告スタイルや提出先に合わせて、最適なテンプレートを選び、活用しましょう。
受講報告書のテンプレートと実施報告書のテンプレ-トの一例をご紹介します。
受講報告書テンプレート
受講報告書には「学び」「気づき」「今後の業務への活かし方」が盛り込まれていることが大切です。例文等を示すことで、受講者が記述しやすくなります。
実施報告書のテンプレート
実施報告書は研修の目的や効果について盛り込まれている必要があります。次の研修の参考となるような項目を網羅しましょう。
研修報告書の例文
研修報告書の例文は、実際にどのような内容をどのように記述すれば良いのかを具体的に理解する上で参考になります。
受講報告書、実施報告書それぞれの例文をいくつかの研修を例にあげてご紹介します。
受講報告書
「新人向け研修」「管理職向け研修」「コンプライアンス研修」について受講報告書の例文をご紹介します。
新人向け研修(ビジネスマナー・社内制度)
研修内容の要約(例)
本研修は、入社直後の社員が円滑に業務へ移行できるよう、ビジネスマナー・社内制度・情報セキュリティ基礎を1日で網羅するプログラムでした。講義に加えロールプレイ形式で電話応対や来客対応を実践し、講師・先輩社員から即時フィードバックを得る構成でした。
学び(例)
・名刺交換やメール文書の標準フォーマットなど、基本動作を体系的に理解できた。
・社内規定-人事制度・稟議フロー - を具体的な事例で学び、手続きの全体像が掴めた。
・情報セキュリティガイドラインの「持ち出し禁止データ」の区分を明確に把握できた。
気づき(例)
・電話応対では“名乗り+要件確認”を早期に行うことで相手の待ち時間を短縮できると実感した。
・稟議申請に必要な添付資料が部署ごとに異なるため、事前チェックリストが有効であると感じた。
所感(例)
・座学と演習がバランス良く配置され、緊張感を保ちながらも楽しく学べた。
・講師のロールモデル提示が具体的で、すぐに真似したくなる内容だった。
今後の業務への活かし方(例)
・名刺交換手順のリマインダーをデスクに掲示し、正しい所作を習慣化する。
・稟議フロー図をチームのTeamsチャンネルに共有し、先輩にも確認を依頼する。
・月次で「情報セキュリティ小テスト」を自己実施し、理解度を可視化する。
管理職向け研修(リーダーシップ・部下育成)
研修内容の要約(例)
部下育成を軸にしたリーダーシップ強化を目的とし、1on1面談技法・目標設定(OKR)・フィードバックスキルを2日間で習得。ケーススタディとペア演習により、実務に近い場面での対話を疑似体験しました。
学び(例)
・OKR設定時は「成果指標を3つ以内に絞る」とコミットメントが高まることを学んだ。
・部下の成長段階に応じたSL理論(Situational LeadershipTheory)の活用法を具体的に理解した。
・フィードバックは「事実→影響→期待行動」の順に伝えると受容度が上がると体感した。
気づき(例)
・自身の1on1では“質問が少なく指示が多い”傾向があり、傾聴姿勢を強化する必要がある。
・目標を数値化する際、上位指標ばかりを追い、細分化が不足している点に気づいた。
所感(例)
・管理職同士のロールプレイは相互に刺激が大きく、他部署リーダーの視点を得られたことが収穫だった。
・講師のフィードバックが鋭く、改善ポイントが明確になった。
今後の業務への活かし方(例)
・1on1面談ガイドを刷新し、質問例を5つ追加して来週から運用開始。
・部門目標をOKR形式に再構成し、月例会議でメンバーへ説明。
・四半期ごとにフィードバックサーベイを実施し、施策の効果を測定。
コンプライアンス研修(企業倫理・法令遵守)
研修内容の要約(例)
企業倫理および関連法令(独占禁止法・個人情報保護法 等)遵守の徹底を図る目的でeラーニング+集合研修を組み合わせて実施。具体的事例を用いたグループ討議を通じ、リスク感度の向上を目指しました。
学び(例)
・「グレーゾーン行為」でも組織ブランドに致命的影響を与え得ると再認識した。
・不当表示に該当する広告表現のチェックリストを習得し、実務適用のポイントを理解。
・通報窓口利用のフローを確認し、匿名性と報復防止策が整備されていることを知った。
気づき(例)
・自部門にはコンプライアンス担当者が明示されておらず、相談ハードルが高い。
・契約書レビュー時のチェック項目が担当者ごとに異なるため、標準化が必要。
所感(例)
・ケース討議で「軽微な違反を見逃した結果、大きな問題に発展した例」に触れ、予防的対応の重要性を痛感した。
・講師の企業実例紹介が具体的で説得力があった。
今後の業務への活かし方(例)
・部門内でコンプライアンスリーダーを任命し、相談窓口を明確化。
・契約書レビュー項目を統一したチェックシートとして共有ドライブに掲載。
・月次ミーティングで「身近なリスク事例」を1件ずつ共有し、意識を継続的に高める。
実施報告書
「新人向け研修」「管理職向け研修」「コンプライアンス研修」について実施報告書の例文をご紹介します。
新人向け研修(ビジネスマナー・社内制度)
1.研修の目的・目標
〇背景/課題認識
新入社員が早期に組織文化を理解し、社内手続きを円滑に行える状態を目指す。
〇目的
基本的なビジネスマナーと社内制度を体系的に習得させ、配属後の初期パフォーマンスを底上げする。
〇目標(SMART 指標)
・研修後 1 週間以内に「電話応対チェックリスト」テストで 80 点以上 を全員が取得する。
・研修 1 か月後の現場上長アンケートで「基礎マナーに問題なし」と回答した割合 90 %以上。
2.研修概要
〇プログラム構成(抜粋)
時間 |
時間 |
講師/担当 |
9:00–10:00 |
オリエンテーション・会社概要 |
人事部 田中 |
10:00–12:00 |
ビジネスマナー講義 & ロールプレイ |
外部講師 佐藤氏 |
13:00–15:00 |
社内制度・稟議フロー |
人事部 山本 |
15:00–17:00 |
情報セキュリティ基礎 |
情報システム部 鈴木 |
〇実施準備・手配事項(要点)
eラーニング事前課題、名刺 30 枚、電話機 6 台、会議室 A/V 確保、昼食手配あり(@1,200円)。
3.研修結果・効果測定
〇参加者情報
新入社員 12 名(出席率 100 %)
〇アンケート結果(5 段階評価)
評価項目 |
平均点 |
コメント要約 |
内容の有用性 |
4.8 |
実務で即活用できるとの声多数 |
講師満足度 |
4.7 |
ロールプレイの指導が具体的 |
全体満足度 |
4.9 |
時間配分が適切 |
〇学習到達度テスト
平均 86 点(目標達成)
〇定性効果
電話応対ロールプレイ後に同席先輩が「敬語ミスが減った」とコメント。
4.課題・反省点
・ロールプレイ時間がタイトで、全員に十分な実践回数を提供できなかった。
・稟議フロー説明がやや抽象的で、部門別事例を追加すべきとの指摘。
5.改善提案・次回アクション
・ロールプレイを 2 セッションに分割し、グループ数を増やす。
・稟議フローに部門別ケーススタディを追加し、理解度テストを組み込む。
・次回実施候補日:2025 年 10 月上旬(入社半年フォロー研修として)。
管理職向け研修(リーダーシップ・部下育成)
1.研修の目的・目標
〇背景/課題認識
中堅管理職から「部下の主体性を引き出せない」との相談が増加。
〇目的
1on1 面談スキルと OKR 活用力を強化し、部下育成の質を高める。
〇目標(SMART 指標)
・研修後 2 週間以内に全受講者が 1on1 面談計画書を作成し、実施率 100 %。
・3 か月後の部下サーベイで「上司との対話満足度」スコア +15 % 改善。
2.研修概要
時間 |
内容 |
講師/担当 |
Day1 9:30–12:00 |
リーダーシップ理論 |
外部講師 斎藤氏 |
13:00–17:00 |
OKR 設定ワークショップ |
経営企画部 高橋 |
Day2 9:00–12:00 |
1on1 面談ロールプレイ |
人材開発部 佐々木 |
13:00–16:00 |
フィードバック技法 & ケーススタディ |
外部講師 斎藤氏 |
〇準備・手配事項
事前 360° サーベイ実施、会議室 2 室、Zoom 配信用機材、昼食ケータリング
〇予算・コスト
講師料 300,000 円、教材印刷 15,000 円
3.研修結果・効果測定
○参加者
管理職 18 名(出席率 100 %)
〇アンケート平均
4.6/5.0
〇KPI
・1on1 実施率:2 週間後時点で 94 %(目標未達)
・OKR 設定完了率: 100 %
〇定性効果
「部下の発言時間を 70 %以上確保できた」との自己報告複数。
4.課題・反省点
・1on1 計画書フォーマットが複雑で、提出遅延が発生。
・リーダー同士のフィードバック時間を十分に確保できず、演習が駆け足。
5.改善提案・次回アクション
・1on1 計画書を Google フォーム化し、入力負荷を削減。
・Day2 の演習時間を 1 時間増やし、ペアを入れ替えながら反復練習。
・次回実施候補:2025 年 11 月、フォローアップセッション(半日)開催。
コンプライアンス研修(企業倫理・法令遵守)
1.研修の目的・目標
〇背景/課題認識
広告表示に関する軽微な指摘が監督官庁からあり、リスク感度向上が急務。
〇目的
法令遵守意識の徹底と具体的リスク場面の判断基準を浸透させる。
〇目標(SMART 指標)
・研修後テストで 正答率 90 %以上(平均)を達成。
・研修 3か月後までにコンプライアンス相談窓口への問い合わせ件数 +30%(気付き増加を目安)。
2.研修概要
時間 |
内容 |
講師/担当 |
9:00–11:00 |
企業倫理・独禁法基礎 |
法務部 石井 |
11:10–12:00 |
ケーススタディ①:表示規制 |
法務部 石井 |
13:00–15:00 |
個人情報保護法と社内規程 |
外部講師 吉田弁護士 |
15:10–17:00 |
グループ討議・発表 |
法務部/各チーム |
〇準備・手配事項
eラーニング事前受講、ケース資料印刷、Teams 共有フォルダ作成
〇予算
講師謝礼 200,000 円、資料印刷 8,000 円
3.研修結果・効果測定
〇参加者
営業・開発・マーケ計 45 名(出席率 96 %)
〇理解度テスト
平均 92 点(目標達成)
〇アンケート
「具体例が多く分かりやすい」評価 4.7/5.0
〇定性効果
研修翌週、マーケ部で広告文言の自主点検を実施した事例が報告。
4.課題・反省点
・法令条文の解説が一部専門的で、非法務部門から「難しい」との声。
・グループ討議時間が長く、終盤のまとめが駆け足。
5.改善提案・次回アクション
・次回は条文解説を図解スライドに差し替え、用語集を配布。
・討議→発表→講評のフローを 15 分短縮し、質疑応答を確保。
・次回実施予定:オンライン再受講コースを 2025 年 9 月公開。
研修報告書作成のポイント
ここまで、研修報告書とはなにか、研修報告書のテンプレートや例文について解説しました。
最後に、研修報告書作成のポイントについてお伝えします。
研修目的を明確にする
〇受講者の場合
・受講前に「何を学ぶか」「期待される成果」を把握しておく。
・受講報告書では、学びが当初の目的にどの程度つながったかを自己評価。
〇研修主催者の場合
・企画段階で背景・課題・SMART目標を設定し、冒頭に明示する。
・結果分析では、設定目標とのギャップと要因を示す。
結果と効果を記載する
〇受講者の場合
・研修で得た知識・スキルの変化を具体例で示す。
・業務での活用シーンや周囲のフィードバックを添えて、成果を裏付ける。
〇研修主催者の場合
・参加率・テスト得点・アンケート平均点などの定量指標を列挙。
・行動変容や業務改善の兆しなど定性効果も記載し、ROI を可視化する。
簡潔にまとめる
〇受講者の場合
・箇条書きを活用し、指定がなければA4 用紙 1 枚程度に収める。
・「学び」「気づき」「今後の活かし方」がひと目で分かる構成にする。
〇研修主催者の場合
・経営層が短時間で把握できるよう、要約→詳細データ添付の構成に。
・グラフ・表を活用して視覚的に示し、次回改善案を具体的に記載する。
まとめ
本記事では、研修報告書の書き方について、その目的や記載すべき項目、効果的な書き方のポイント、そしてテンプレートや例文をご紹介しました。研修報告書は単なる事務的な書類ではなく、研修で得た学びを自身の成長に繋げ、組織全体で知識やスキルを共有し、今後の人材育成をより効果的に進めるための重要なツールです。
今回ご紹介したポイントやテンプレート、例文を参考に、分かりやすく、内容の濃い研修報告書を作成し、研修の成果を最大限に引き出してください。
研修報告書の作成を通じて、自身の学びを深め、業務への定着を図り、キャリアアップに繋げていくことが期待されます。
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