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平均値と中央値の違いを解説!最頻値の意味とそれぞれの使い分けもご紹介

データの基本的な分析方法として平均値と中央値の理解は欠かせません。これらの用語の意味と違いを明確に理解することで、データをより深く正確に解釈する力が身につきます。
この記事では、平均値と中央値の基本的な違いと、それぞれの値がデータ分析においてどのように用いられるかを説明します。

目次[非表示]

  1. 1.平均値とは
    1. 1.1.平均値の出し方
  2. 2.中央値とは
    1. 2.1.中央値の出し方
  3. 3.最頻値(モード)とは
    1. 3.1.最頻値の出し方
      1. 3.1.1.複数の最頻値が存在するケース
  4. 4.平均値・中央値・最頻値はどう使い分ける?
    1. 4.1.平均値を使う場合
    2. 4.2.中央値を使う場合
    3. 4.3.最頻値を使う場合
  5. 5.試験の成績管理や分析ができるCBTシステム「MASTER CBT PLUS」をご活用ください

平均値とは

平均値は、データ内の全数値を合計し、データの個数で割ることで求められます。これにより、各データの平均的な値を示す統計指標が導き出されます。特に数字が多いデータセットでは、個々のデータポイントよりも全体の平均を把握することが重要です。例えば、学生の成績データや企業の売上数値の集計時に、平均値はデータの一般的な特性や傾向を理解する上で重要な役割を果たします。こうして平均値はデータの理解を深め、多くの分野で意思決定支援ツールとして機能します

平均値の出し方

平均値の求め方をわかりやすく説明していきます。
次の表は、ある試験を実施した際の点数とその人数です。この結果を例に平均値を算出していきます。

点数(点)

人数(人)

95

3

90

5

85

4

75

5

70

4

60

4

55

2

50

2

40

1

まず、データセットに含まれるすべての点数の合計を出します。
上記の表の点数の合計は2220点です。

次に、データセットの個数で合計値を割ります。この例では、データの個数は試験を受けた生徒の人数、つまり30人です。したがって、合計2220点をデータの個数30で割ることで、平均値を計算します。2220点を30で割った結果は74点です。

このようにして求められる平均値は、データの全体的な分布を把握する際に有用です。すべての数値を詳しく分析することなく、データセット全体の傾向を知る手がかりとして利用できるため、さまざまな分野で広く使われています。

中央値とは

統計学で用いられる中央値は、データセットを小さい順に並べた際の中央に位置する値を指し、データの分布傾向を示す重要な指標です。データの個数が奇数の場合、中央に位置するデータが中央値になります。データの個数が偶数の場合、中央に位置する2つの数値の平均が中央値となります。中央値は平均値に比べ、他の値と極端に離れた外れ値の影響を受けにくく、データセット内の典型的な値を反映するため、実際のデータ分布を理解するのに役立ちます。特に、データに極端な値が含まれている場合、その影響を緩和する性質があり、データセットの中心的傾向を把握するのに適しています。

中央値の出し方

データの個数が奇数か偶数かで中央値の出し方が異なります。
順を追って解説します。

  1. データの並べ替え
    はじめに、すべてのデータを数値の小さい順に並べます。

  2. 奇数の場合の中央値の出し方
     データの個数が奇数の場合、並べ替えたリストの真ん中のデータが中央値です。このデータはリスト内で左右対称の位置にあり、データセットの中心とされます。

  3. 偶数の場合の中央値の出し方
     データの個数が偶数の場合、中央に位置する2つのデータを見つけ、これらの平均を計算して中央値を求めます。たとえば、上記の表を例にすると、リストに30個の数値がある場合、15番目と16番目の数値の平均が中央値になり、15番目と16番目は75点のため、中央値も75点となります。

この手順を用いることで、任意のデータセットで中央値を正確に求めることができます。特に外れ値がある場合やデータが偏っている場合、中央値は平均値より信頼性の高い指標です。この方法をマスターすると、統計の理解が深まり、データ分析に役立つ知識となります。

最頻値(モード)とは

最頻値とは、特定のデータ群の中で最も頻繁に出現する値のことをいいます。データセットの傾向を把握する際に非常に有用です。データの一般的な特性を示す重要な指標であり、数値データだけでなく異なるグループに分けられたカテゴリカルデータの分析にも適用されます。たとえば、最頻値を用いてある商品の色やサイズなど、特定の属性における市場の主流を知ることが可能です。このように、平均値や中央値と並んで、データセットの分布特性を概観する上で役立ちます。

最頻値の出し方

最頻値は、データセット内で最も頻繁に出現する値ですので、求める手順はシンプルです。

  1. 各データの出現回数をカウントする
       データセット内の各要素が何回ずつ出現するかを数えます。
    上記の表でいえば、95点3人、90点5人、85点4人、75点5人、70点4人、60点4人、55点2人、50点 2人、40点1人となります。

  2. 最も多く出現するデータを特定する
    上記でカウントした中で、最も出現頻度が高いデータが最頻値です。

複数の最頻値が存在するケース

データセット内で複数の数が同じ回数最も多く出現する場合、そのデータセットは複数の最頻値をもつといいます。
上記の表がその例となり、90点が5人と75点が同じく5人で最も多く出現しているため、最頻値は90点と75点の2つとなります。

最頻値の求め方は簡単ですが、この値を用いてデータセットの特徴や傾向を把握することができます。さらに、データがどのような値周りに集中しているか、または散らばっているかの初歩的な理解を得る助けとなります。

平均値・中央値・最頻値はどう使い分ける?

ここまで、平均値、中央値、最頻値の違いや出し方について解説してきました。では、この3つの値はどのように使い分ければいいのでしょうか。
どのような場合に使用するのがよいのか、それぞれ解説していきます。

平均値を使う場合

平均値はデータの中心的な傾向を示す重要な指標です。特に、データが平均の付近に集積するような分布を表す正規分布をしている場合や、外れ値が少ない場合に、平均値の使用は効果的です。

例えば、学生の試験成績を分析する場合、クラス全体の成績が均一で、極端に高いまたは低い成績が少ない場合、そのクラスの平均点はクラスの学力水準を表しています。この平均点を基に、教師は教育方法やカリキュラムを見直すことができます。

ビジネスでは、製品の平均的な売上を分析することで、市場トレンドを理解し、将来の販売戦略を立案する基本データとして役立てることができます。
ただし、非常に高いまたは低い売上が平均値を不自然に変動させる可能性があるため、外れ値がない場合が望ましいです。

このように、平均値を扱う場合は、データの分布や外れ値の有無を常に考慮することが重要です。平均値が適切にデータを代表しているか、それとも他の統計量を考慮する必要があるかを把握することで、正確なデータ解析が可能になります。

中央値を使う場合

中央値は、データに外れ値が含まれている場合や、分布が非対称の場合に有効です。他の数値と比較して非常に高い値や低い値を取る外れ値が含まれると平均値ではデータセットの傾向を正確に表現できないことがあります。

中央値が役立つ一例として、地域別の家賃分析があります。例えば、一部の高額な物件や極端に低価格な物件がある場合、これらは平均値に大きな影響を与えます。しかし、中央値を使用することで、特殊な価格帯の物件を除外し、より一般的な家賃価格を把握することができます。

また、中央値は収入の分布の分析にも適しています。収入データにはしばしば大きな偏りがあり、最上層と最下層の間で極端な差があるため、平均値を使うと誤解を招く可能性があります。このような場合、中央値を用いることで、実際に大多数の市民がどの程度の収入を得ているかをより正確に示すことができます。

データ分析において中央値の適用可能性を理解し、どのケースで中央値を使用すべきかを判断することが重要です。データが偏りをもっている場合や外れ値が予想される場合には、中央値がより信頼性の高い指標となるため、状況に応じて中央値を積極的に活用しましょう。

最頻値を使う場合

最頻値はデータセットで最も頻繁に出現する値を指し、特にカテゴリー型データや離散的数値データの分析に重要な役割を果たします。
例えば、市場調査で消費者がどの商品の色を最も好んで購入するかや、サービスプランの選択傾向の分析に役立ちます。最頻値を活用することで、顧客の好みや行動の一般的なパターンを把握し、商品やサービスの改善に繋げることができます。これにより、企業は効果的なマーケティング戦略を展開し、顧客満足度の向上に寄与します。

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