ハラスメントとは?種類・定義・法律・企業の防止策まで完全ガイド(法改正対応版)

catch-img

ハラスメントは、職場や学校、日常生活において他者に精神的・身体的・社会的な苦痛を与える行為の総称です。

近年では法律や企業の取り組みも進み、カスタマーハラスメントや就活セクハラなど新たな形態への対応も義務化されつつあります。

本記事では、ハラスメントの意味や定義、法律上の位置づけから最新の法改正や企業対応まで、幅広く解説します。

目次[非表示]

  1. 1.ハラスメントとは?
    1. 1.1.本人の感じ方と「ハラスメントハラスメント」
    2. 1.2.日本におけるハラスメントの現状
  2. 2.ハラスメントの種類
    1. 2.1.パワーハラスメント(パワハラ)
      1. 2.1.1.具体的な事例
      2. 2.1.2.パワハラの類型
      3. 2.1.3.法律上の定義・要件
    2. 2.2.セクシャルハラスメント(セクハラ)
      1. 2.2.1.具体的な事例
      2. 2.2.2.セクハラの類型
      3. 2.2.3.法律上の定義・要件
      4. 2.2.4.就活セクハラ(求職者等)
    3. 2.3.マタハラ・パタハラ
      1. 2.3.1.具体的な事例
      2. 2.3.2.法律上の定義・要件
    4. 2.4.カスハラ
      1. 2.4.1.具体的な事例
      2. 2.4.2.法律上の定義・要件(2026年施行予定)
    5. 2.5.そのほかのハラスメント
      1. 2.5.1.モラルハラスメント(モラハラ)
      2. 2.5.2.ケアハラスメント(ケアハラ)
      3. 2.5.3.アルコールハラスメント(アルハラ)
  3. 3.ハラスメントに関する法律・企業の責任
    1. 3.1.労働施策総合推進法(パワハラ防止法)
    2. 3.2.男女雇用機会均等法
    3. 3.3.労働安全衛生法・育児・介護休業法
    4. 3.4.企業・加害者が負うリスクと損失
    5. 3.5.就活セクハラ・カスタマーハラスメントへの法整備
      1. 3.5.1.カスタマーハラスメント法改正(義務化・4つの措置柱)
      2. 3.5.2.就活セクハラ防止措置の義務化(求職者等、面接・OB訪問など全接点)
  4. 4.ハラスメントの発生原因と職場環境
    1. 4.1.組織風土や職場環境
    2. 4.2.コミュニケーション不足・価値観の違い
    3. 4.3.閉鎖的な職場環境・偏った考え方
  5. 5.ハラスメント対策と予防策
    1. 5.1.企業が講ずべき措置(予防法)
      1. 5.1.1.方針の明確化・周知・啓発
      2. 5.1.2.相談・苦情対応体制の整備
      3. 5.1.3.発生時の迅速・適切な対応
    2. 5.2.研修・教育プログラムの活用
      1. 5.2.1.研修形式とタイミング
      2. 5.2.2.研修で学ぶべき内容
    3. 5.3.個人ができるハラスメント予防策
      1. 5.3.1.自分の常識と相手の常識の違いを理解
      2. 5.3.2.適切なコミュニケーション
      3. 5.3.3.相談窓口の活用・記録の保持
  6. 6.ハラスメント発生時の対応方法
    1. 6.1.事実確認の手順
    2. 6.2.関係者への措置(処分・フォロー)
    3. 6.3.再発防止策の実施
    4. 6.4.損害・リスクの整理(メンタル、損失、イメージダウンなど)
  7. 7.まとめ

ハラスメントとは?

ハラスメントとは、単に不快な言動を指すのではなく、相手の人格や尊厳を傷つける行為を意味します。
法律上もその定義が示されており、企業や組織には適切な対応が求められます。

ここでは、ハラスメントの基本的な意味や最近の動向をわかりやすく整理します。

本人の感じ方と「ハラスメントハラスメント」

ハラスメントは、行為者の意図だけで決まるものではなく、受け手の感じ方も重要です。
同じ言動でも、人によって受け止め方が異なります。
そのため「本人が苦痛に感じた時点でハラスメントに該当する可能性がある」と考えられています。

一方で、必要以上に「ハラスメント」と判断してしまうケースもあり、これを「ハラスメントハラスメント」と呼ぶことがあります。

組織としては、どのような場合にハラスメントと判断するのか、基準を明確にすることが重要です。

日本におけるハラスメントの現状

厚生労働省が行った「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」によると、
企業が受けた過去3年間のハラスメント相談では、パワハラが最も多く64.2%、次いでセクハラ39.5%、顧客からの迷惑行為(カスハラ)27.9%でした。

また、カスハラについては相談件数が増加傾向にあり、受けた労働者の多くが怒りや不安、仕事への意欲低下などの影響を受けています。

参考:令和5年度 厚生労働省委託事業職場のハラスメントに関する実態調査報告書

日本では職場でのハラスメントが社会問題化しており、特にパワハラやセクハラは報道でも目立つようになっています。

近年は以下の変化も顕著です。

  • カスタマーハラスメント:顧客から従業員への暴言や過剰な要求の増加
  • 就活セクハラ:採用活動中の学生へのセクハラの認知と法整備
  • 新しい形態のハラスメント:SNSやリモートワーク環境でのハラスメントの登場

こうした背景から、企業は従来のパワハラ・セクハラ対策に加え、新しい形態のハラスメントへの対応も求められています。

従業員や求職者が安心して働ける環境を整えることは、法令遵守だけでなく、企業価値の向上にもつながります。

ハラスメントの種類

ハラスメントにはさまざまな形があります。発生する場所や対象に応じて分類され、職場や学校、家庭、公共の場など幅広く存在します。

ここでは代表的なハラスメントとその特徴を整理し、企業が押さえておくべきポイントを紹介します。

パワーハラスメント(パワハラ)

パワハラとは、上司や先輩など職場での立場の強さを利用して、必要以上に厳しい言動を行い、相手の働きやすさや気持ちを傷つける行為を指します。

具体的な事例

  • 部下のミスに対し長時間叱責する
  • 過剰な業務量を押し付け、休暇取得を妨げる
  • 私的な交友関係を監視する

パワハラの類型

  • 身体的攻撃型:暴力や傷害、過剰な叱責など
  • 精神的攻撃型:人格否定、過剰な叱責、侮辱・脅迫
  • 過大な要求型:業務量や責任の不相応な押し付け
  • 過少な要求型:業務からの排除や職務放置
  • 個の侵害型:私生活への不当な干渉

法律上の定義・要件

労働施策総合推進法(パワハラ防止法)において、「優越的地位を背景に、業務上必要かつ合理的な範囲を超えた言動により、労働者の就業環境を害する行為」がパワハラに該当すると定義されています。
企業は防止措置を講ずる義務があります。

セクシャルハラスメント(セクハラ)

セクハラとは、相手の意に反する性的な言動によって、その相手が不快に感じたり、職場の環境が害されたりする行為を指します。

具体的な事例

  • 面接時に不適切な質問をされる
  • 性的な冗談や不快な視線を向けられる
  • メールやSNSで性的内容を送られる

セクハラの類型

  • 対価型(地位型):昇進や採用を条件に性的関係を要求
  • 環境型(性的嫌がらせ型):職場環境を不快にする性的発言・行為

法律上の定義・要件

男女雇用機会均等法に基づき、「職場における性別に基づく不利益取扱いや、性的言動により就業環境を害する行為」 がセクハラとされています。
企業は防止措置や相談窓口の整備が義務です。

就活セクハラ(求職者等)

就職活動中の学生や求職者に対するセクハラも防止措置の対象です。
これは、2025年6月公布の「労働施策総合推進法・男女雇用機会均等法・女性活躍推進法の一部改正(令和7年法律第63号)」によって新たに防止義務が法定化された分野です。

面接や会社説明会、インターンなど、企業と接するあらゆる場面が対象となります。詳細な対応や施行内容については、後の章で解説します。

マタハラ・パタハラ

マタハラ・パタハラとは、妊娠・出産・育児を理由に、職場で受ける不当な扱い(降格、解雇、嫌がらせなど)を指します。

具体的な事例

  • 妊娠・育児を理由に昇進を拒否する
  • 育児休業を取得した社員に嫌がらせを行う

法律上の定義・要件

労働基準法や育児・介護休業法により、妊娠・出産・育児を理由とした差別や不利益取扱いは禁止されています。企業は就業環境の配慮と差別防止措置を講じる義務があります。

カスハラ

カスハラとは、顧客からのクレームや言動のうち、要求の内容自体は正当なものだとしても、要求を実現するための手段や態度が社会通念上不当で、従業員の就業環境を害する行為を指します。

具体的な事例

  • 理不尽な要求や暴言
  • SNSでの脅しや無断撮影
  • B to B取引先からの圧力や不適切対応

法律上の定義・要件(2026年施行予定)

  • 従来の努力義務から義務化され、防止策・相談窓口・事後対応の体制整備が必須
  • 従業員を守る方針の明確化や啓発も求められる
  • 違反時には助言・指導・公表の対象になる可能性

そのほかのハラスメント

モラルハラスメント(モラハラ)

相手に精神的圧迫や人格否定を与える行為で、心理的苦痛や働く意欲の低下を引き起こします。

具体例

  • 会議中に一方的に人格を否定する発言を繰り返す
  • 他者の意見を無視し、孤立させる
  • 過剰な叱責や陰口で精神的負担を与える

ケアハラスメント(ケアハラ)

相手のためと思って行う過剰な世話や介助が、本人の自由や尊厳を侵害する行為です。

具体例

  • 高齢者や障害者に必要以上の世話を強制する
  • 育児中の社員に過剰な指示や手伝いを押し付ける
  • 自立を妨げる行為を正当化して強制する

アルコールハラスメント(アルハラ)

飲酒を強要することで、身体的・精神的苦痛や職場での不利益を生じさせる行為です。

具体例

  • 飲み会で参加を強制し、断ると非協力的扱いにする
  • 上司が部下に無理に酒を勧める
  • 飲酒できない社員を軽視する言動

関連記事

セクハラとは?企業が知るべき法改正後の定義・事例・対応方法

もしかしてこれってパワハラ?パワハラの判断基準について解説

モラルハラスメント(モラハラ)とは?パワハラとの違いや具体例・対処法を解説

マタハラ行為に注意!職場で起こりうる事例を解説

カスタマーハラスメントとは?最新法改正に基づく対策と関係法規を解説

ハラスメントに関する法律・企業の責任

ハラスメントは単なる社会的問題ではなく、法的義務や企業責任にも直結します。

ここでは関連法規を整理し、企業や加害者が負うリスクや責任、最新の法改正に伴う対応策をわかりやすく解説します。

労働施策総合推進法(パワハラ防止法)

労働施策総合推進法(通称パワハラ防止法)では、優越的地位を背景とした業務上必要かつ合理的な範囲を超える言動により、労働者の就業環境を害する行為をパワハラと定義しています。

企業には以下の措置が義務付けられています。

  • 防止方針の明確化・周知
  • 相談窓口の整備
  • 発生時の迅速かつ適切な対応
  • 再発防止策の実施

違反した場合は、厚生労働省からの助言や指導、場合によっては企業名の公表対象となります。

男女雇用機会均等法

男女雇用機会均等法は、性別に基づく不利益取扱いやセクシャルハラスメントの防止を規定しています。職場におけるセクハラの防止措置や相談窓口整備が企業の義務となります。

2026年6月の法改正では、就職活動中の求職者等へのセクハラ防止も義務化されました(就活セクハラ)。

労働安全衛生法・育児・介護休業法

労働安全衛生法は、企業に労働者の心身の安全を確保する安全配慮義務を課しています。ハラスメントが心理的負荷となる場合、事業主は適切な対応を行う責任があります。

育児・介護休業法では、妊娠・育児・介護に関連する差別や不利益取扱いを禁止しており、マタハラ・パタハラ防止の観点でも企業対応が求められます。

企業・加害者が負うリスクと損失

ハラスメントが発生した場合、企業・加害者には以下のリスクがあります。

  • 企業イメージの低下・レピュテーションリスク
  • 離職率上昇や採用競争力の低下
  • 労務紛争や訴訟リスク
  • 精神的・金銭的損失

企業は防止策や相談窓口を整備し、組織的にリスク管理を行うことが重要です。

就活セクハラ・カスタマーハラスメントへの法整備

カスタマーハラスメント法改正(義務化・4つの措置柱)

2025年6月に成立した改正労働施策総合推進法により、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策が従来の努力義務から義務化されました。

企業には以下の4つの柱に基づく措置が求められます(2026年施行予定)。

  1. 方針の明確化・周知・啓発
  2. 相談体制の整備
  3. 事後の迅速かつ適切な対応
  4. 不利益取扱いの禁止・プライバシー保護

違反時には国による助言・指導・勧告が行われ、従わない場合は企業名の公表もあり得ます。

就活セクハラ防止措置の義務化(求職者等、面接・OB訪問など全接点)

同じく2025年6月公布の改正により、就職活動中の求職者等に対するセクハラ防止措置が義務化されました。

対象:学生・求職者・インターンなど、企業との接点を持つ全ての者

対象場面:面接、会社説明会、OB/OG訪問、内定後フォロー面談など

企業に求められる措置

  • 防止方針の明確化と周知
  • 相談体制の整備(外部窓口推奨)
  • 発生時の迅速・適切な対応
  • 教育・研修の実施
  • 不利益取扱いの禁止

企業が講ずべき具体策や施行スケジュール(2026年目安):

  • 方針策定・就業規則整備:施行前に完了
  • 相談窓口・対応マニュアル整備:2026年中
  • 社員教育・研修実施:面接官・リクルーター対象
  • 周知・啓発活動:全従業員向け

企業はこれらの施策を通じ、従業員と求職者を保護するとともに、組織文化の健全化を図る必要があります。

ハラスメントの発生原因と職場環境

ハラスメントは個人の性格や行動だけでなく、組織や職場環境によって発生リスクが高まります。ここでは、特にハラスメントが起こりやすい職場環境や状況、背景を整理します。

組織風土や職場環境

ハラスメントは、個人の問題だけでなく組織の文化や風土によっても発生しやすくなります。

  • 権威主義的な風土:上司の発言が絶対的で反論できない環境
  • 成果重視の圧力:業績優先で過度な競争が促される場合
  • 管理体制の不備:相談窓口や対応ルールが整備されていない組織

こうした環境では、パワハラやモラルハラスメントが発生しやすく、従業員が声を上げにくい状況が生まれます。

コミュニケーション不足・価値観の違い

ハラスメントの背景には、職場内のコミュニケーション不足や価値観の違いも大きく影響します。

  • 情報共有の欠如:意思疎通不足により誤解や不信感が生じる
  • 文化・世代のギャップ:価値観や言動の許容範囲に差がある
  • 曖昧な指示や期待:期待値が明確でないことで、叱責や注意が過剰になりやすい

これにより、本人は意図していなくても相手に心理的負担を与える行動がハラスメントと受け止められることがあります。

閉鎖的な職場環境・偏った考え方

閉鎖的な職場や無意識の偏りも、ハラスメントが起こる原因になります。

  • 閉鎖的な組織:情報や意見が上層部に集中し、現場の声が届きにくい
  • 無意識の偏見:性別、年齢、学歴などに基づく無意識の差別や評価の偏り
  • 一部の価値観に偏った意思決定:限られた考え方や慣習が優先され、多様な意見や状況が尊重されない

こうした環境では、セクハラやジェンダーハラスメント、マタハラ・パタハラなどのリスクが高まり、組織全体の安全性や心理的安全性が損なわれやすくなります。

ハラスメント対策と予防策

ハラスメントは事前の予防と、万一発生した際の迅速な対応が重要です。ここでは、企業と個人が実践できる具体的な対策を整理します。

企業が講ずべき措置(予防法)

方針の明確化・周知・啓発

企業は「ハラスメントを許さない」という方針を明確にし、社内の共通認識として徹底する必要があります。

  • 就業規則・社内規程への明記
  • 経営層からのメッセージ発信
  • 全従業員向け説明会・掲示やイントラ等での周知

組織全体での意識統一が、抑止効果につながります。

相談・苦情対応体制の整備

従業員が安心して相談できる仕組みを整備することが義務です。

  • 社内相談窓口の設置と担当者の力量確保
  • 匿名相談・外部窓口の活用などアクセス手段の確保
  • プライバシーと不利益取扱い禁止の徹底

相談しやすい環境が整うことで、深刻化の防止が期待できます。

発生時の迅速・適切な対応

トラブル発覚後は早期対応が不可欠です。

  • 事実関係の確認
  • 被害者保護(配置転換・休業配慮など)
  • 行為者への指導、必要に応じ懲戒処分
  • 再発防止策の策定と検証

ケースによっては外部支援(弁護士・産業医等)も有効です。

研修・教育プログラムの活用

研修形式とタイミング

ハラスメント防止教育は定期的な実施が効果的です。

  • 入社時研修
  • 管理職・面接担当者向け追加研修
  • 法改正時や判例更新に応じたアップデート
  • オンライン・集合研修を適切に組み合わせることで、全従業員が学びやすくなります。

▶関連記事:ハラスメント教育とは?最新法改正対応の企業向けハラスメント研修ガイド

研修で学ぶべき内容

  • ハラスメントの定義・法的責任
  • 事例とグレーゾーンの判断
  • 発生時の対応手順・相談ルート
  • コミュニケーションと相手の尊重

最新動向を反映した実践的教育が求められます。

資料ダウンロード:企業のコンプライアンス違反事例

個人ができるハラスメント予防策

自分の常識と相手の常識の違いを理解

同じ行為でも、受け手がどう感じるかは異なります。

「相手の立場で考える」姿勢が防止の第一歩です。

適切なコミュニケーション

  • 言葉遣い・態度を意識する
  • 一方的な指導・同調圧力を避ける
  • 違和感を感じたら確認する

日常の積み重ねが信頼関係を育てます。

相談窓口の活用・記録の保持

  • 我慢せずに早めに相談
  • 事実をメモ・メール等で記録
  • 必要に応じて外部窓口へアクセス

一人で抱え込まないことが大切です。

▶関連記事:ハラスメントをなくすには?職場のハラスメント対策を解説

ハラスメント発生時の対応方法

万一ハラスメントが発生した場合、初動を誤ると被害の拡大や法的リスクにつながります。企業・個人が取るべき具体的な対応ステップを整理します。

事実確認の手順

ハラスメントの訴えがあった場合は、迅速かつ公平な調査が必要です。

  1. 被害者から聞き取り:状況・日時・言動・周囲の状況など具体的事実の把握
  2. 証拠の収集:メール、メッセージ、録音、メモ、第三者証言
  3. 行為者への確認:一方的な決めつけをせず、客観的視点で判断
  4. 秘密保持:情報が漏れて二次被害が起きないよう徹底

被害の深刻さを見誤らず、中立的な調査体制が求められます。

関係者への措置(処分・フォロー)

事実確認後、状況に応じて適切な措置を講じます。

  • 被害者への配慮例
  • 配置転換、休業の検討
  • 医療・カウンセリング支援
  • プライバシー保護・不利益取扱い禁止の徹底
  • 行為者への措置例
  • 指導、再教育
  • 就業規則に基づく懲戒処分
  • 迷惑行為の継続防止措置

双方へのサポートが、問題解決に向けて不可欠です。

再発防止策の実施

個別対応に加え、組織全体の改善にもつなげる必要があります。

  • 原因分析(組織風土・管理職対応など)
  • ルール・規程の見直し
  • 管理職のマネジメント強化、教育
  • 職場のコミュニケーション改善

「終わった問題」として処理せず、継続的改善が重要です。

損害・リスクの整理(メンタル、損失、イメージダウンなど)

ハラスメントは、当事者だけでなく企業全体に重大な損失をもたらします。

  • 被害者への健康被害:メンタル不調、休職・離職
  • 組織の生産性低下:離職コスト、業務停滞
  • 法的リスク:損害賠償請求、行政指導
  • 社会的信用の喪失:企業ブランドの毀損、採用難

発生すれば企業経営への深刻な影響は避けられません。

だからこそ、予防と初動対応が極めて重要になります。

まとめ

ハラスメントは誰にでも起き得る問題であり、組織全体で予防し、発生時には迅速な対応を行う仕組みが不可欠です。

特に近年はカスタマーハラスメントや就活セクハラなど法改正の動きもあり、企業に求められる対応はさらに強化されています。従業員が安心して働ける環境づくりは、企業の信用を守る重要な取り組みです。

継続的な教育と適切なルール整備により、ハラスメントのない職場を実現していきましょう。

そのためには、実践的な研修環境の整備が効果的です。

イー・コミュニケーションズでは、弁護士による解説動画と確認テストで体系的に学べる

弁護士が解説 よくわかる企業のコンプライアンス講座」を提供しています。

最新の法改正にも対応し、24テーマから必要な内容だけを選べるため、

「自社に必要な教育だけ効率よく実施したい」という企業に特におすすめです。

また、オンラインでオリジナル研修を柔軟に展開できるeラーニングプラットフォーム「SAKU-SAKU Testing」では、

受講者ごとのコンテンツ出し分けや受講状況管理も簡単にでき、

現場の声を反映した操作性で、担当者の業務負担も軽減します。

法改正への対応や継続的なハラスメント防止体制の強化に、

ぜひご活用ください。

 

組織が発展していくには、社員一人ひとりの能力を向上させることが不可欠です。 そのためにも、企業は個々のスキルアップを促す仕組み作りをする必要があります。 このメディアでは、社員教育に力を入れていきたい企業様に向けて、 教育・研修をメインに社員が成長していくための情報を発信していきます。

試験のDX化、人材教育の課題など、私たちイー・コミュニケーションズが解決します。

お電話でのお問い合わせはこちら

Copyright ©e-communications,Inc.

PAGE TOP