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【人事評価システムの比較のために】中小企業が得られるメリット・選び方のポイント

人事評価は企業にとって重要かつ必須の業務ですが、人事担当者にとっては作業が煩雑になりがちで負担の大きい業務です。しかし人事評価システムを導入すると、データ管理が容易になって作業の効率化が可能となります。人事評価システムはさまざまなタイプがあるため、自社に合ったシステムを選ぶことが費用対効果を含めて重要です。

この記事では、とくに中小企業が人事評価システムを導入するときに知っておくとよい情報をまとめます。企業内のご担当者様はぜひ参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 1.人事評価システムとは
    1. 1.1.人事評価システムの主な機能
    2. 1.2.機能➀目標・進捗・評価の管理
    3. 1.3.機能②人材情報の管理
    4. 1.4.機能③タレントマネジメント
  2. 2.人事評価システム導入のメリット
    1. 2.1.➀効率化と生産性の向上
    2. 2.2.②情報の活用促進
    3. 2.3.③適材適所の実現
    4. 2.4.④社員のモチベーションの向上
  3. 3.人事評価システム導入前にするべきこと
    1. 3.1.➀人事評価の課題の明確化と優先順位策定
    2. 3.2.②候補となるシステム・サービスの情報収集
    3. 3.3.③余裕を持ったスケジューリング
    4. 3.4.④社員へのじゅうぶんな説明
  4. 4.人事評価システム比較のポイント
    1. 4.1.➀実現したい機能があるか
    2. 4.2.②自社の評価制度に合っているか
    3. 4.3.③ほかのシステムとの連携が可能か
    4. 4.4.④利便性が高いか
    5. 4.5.⑤セキュリティ対策がじゅうぶんか
  5. 5.イー・コミュニケーションズにご相談を

人事評価システムとは

「人事評価システム」とは、人事評価の一連の流れで使われるデータを管理できるシステムのことです。管理できるデータとしては、従業員の設定した目標・結果・振り返り、上司からのフィードバックや評価などが挙げられます。評価の集計も可能で、より客観的・精緻な評価が実現できます。

主流の「MBO」はもちろん、最近ベンチャーなどで導入例が広がっている「OKR」や「360度評価」「コンピテンシー評価」などの評価手法に対応しているシステムも多くあります。さらに人事関連の情報を一括管理でき、タレントマネジメントなどに活用できるシステムも存在します。

人事評価システムの主な機能

人事評価システムの主な機能について紹介します。サービスによって機能は様々ですが、実装されていて使用されることの多い機能をまとめます。以下の3つです。

目標・進捗・評価の管理
人材情報の管理
タレントマネジメント

それぞれの機能について、1つずつ見ていきましょう。        

機能➀目標・進捗・評価の管理

まず人事評価における目標・進捗・評価の管理機能があります。これらの情報の入力と記録、共有や確認が可能です。さらに評価を集計したり分析したりすることもできます。

上司による評価や評価会議の結果のほか、フィードバックの内容も入力することができます。人事評価に関して、あらゆる社員のデータベースとして活用できるということです。

そのほか、評価項目の設定・カスタマイズや評価シートの作成も可能です。また編集・閲覧の権限も管理することができ、運用・管理も適切に行うことができます。

機能②人材情報の管理

人事評価以外にも、人材情報の管理を行うことができます。たとえば住所やマイナンバーなどの基本情報の登録や検索です。社会保険など労務関連の情報を管理できるシステムもあります。

給与システムなどと連携できるシステムなら、転記不要で人事上の情報を一元的に管理することも可能です。

機能③タレントマネジメント

タレントマネジメントに活用できるシステムも多く提供されています。

人事評価の結果やスキルなど人材データの検索や分析を行い、人材の配置や抜擢の検討のに加えて異動した場合をシミュレーションすることができます。

顔写真付きの組織図作成を作成できる機能が付いているものもあります。大企業は社員数が多く個々の社員を把握しきれないため、この機能は活用しきれないかもしれません。しかし1人ひとりを把握しやすい中小企業の場合、この機能は直感的にマネジメントやシミュレーションに活用できます。

人事評価システム導入のメリット

こういった人事評価システムの機能を活用して得られる導入のメリット・効果についてまとめます。大きく分けて次の4点があります。

効率化と生産性の向上
情報の活用促進
適材適所の実現
社員のモチベーションの向上

1つずつ見ていきましょう。        

➀効率化と生産性の向上

まず人事担当者・社員ともに、業務や手間の効率化・生産性の向上を図ることができます。システムを使用すれば、紙やエクセル・スプレッドシートなどによる管理では必要な配布・回収などの労力が不要になります。

さらに人事担当者は、提出期限のリマインド・回収した評価の転記・評価の分析も自動化することができます。これらの作業は多くの確認作業を伴う煩雑なものです。単純ながら細かいこれらの作業を自動化することにより、作業時間や工程を短縮してほかの必要な業務に時間を割くことができるようになります。結果的に業務の効率化が実現できます。

②情報の活用促進

さらに人事上の情報の活用促進が期待できます。評価のほかスキルや経歴などの一括管理により検索・分析がやりやすくなります。さらに支社や部署の横断的な検索や分析、経歴と評価を掛け合わせるといった複合的な検索や分析も可能になります。

それによりデータベースとしての活用範囲が広がります。たとえば研修やeラーニングの対象者を絞り込むのに活用できます。そのほか社員全体の統計や分析によって課題や強みの発見にも役立てることが可能です。

③適材適所の実現

人事評価システムにより適材適所を実現させることができます。上記「情報の活用促進」と同じく、評価のほかスキルや経歴などが一括管理できるため検索・分析がやりやすくなります。加えて横断的な検索や分析も可能になります。

その結果、より詳細な人物の検索・抽出ができるようになります。適任者の選出のほか異動した場合のシミュレーションなど、事前の詳細な検討が可能です。

これらにより、人材の抜擢・配置換えなどの最適化が期待できます。

④社員のモチベーションの向上

また社員のモチベーション向上にも役立ちます。ここまでは主に管理機能についてまとめましたが、「人事評価システム」の名の通り人事の評価に活用することが可能です。システムを使うことにより、評価の過程が可視化されるほか個々のスキルも可視化されます。

その結果、客観的・納得感のある評価が可能になります。適正な評価によってモチベーションの向上が期待できます。そのほか、システムを活用した客観的な評価は評価する側もマネジメントしやすくなります。サポートの質も上がり、そういった点からもモチベーションが向上します。

人事評価システム導入前にするべきこと

人事評価システムを導入する場合、あらかじめしておくべきことをまとめます。具体的には次の4点があります。

人事評価の課題の明確化と優先順位策定
候補となるシステム・サービスの情報収集
余裕を持ったスケジューリング
社員へのじゅうぶんな説明

人事評価システムは使いこなせばメリットが多いのですが、それには導入前の検討や準備が重要です。せっかくのシステムを活用できるよう入念に準備を行いましょう。

それでは、1つずつ見ていきます。        

➀人事評価の課題の明確化と優先順位策定

一番初めにすべきことは、人事評価に関する課題をリストアップすることです。たとえば「全社でバラつきのある評価基準を統一したい」「業務の効率を改善したい」などといったことです。人事評価の課題は、評価自体にフォーカスした課題か人材管理全般の課題かに大別されます。リストアップしたら、その中で解決したい課題の優先順位を決めていきます。

課題を明確化するときは、改善したい内容・解決したい課題のほか、うまく行っているなど変えたくない点も確認しておきましょう。サービス選定のプロセスで、判断がブレることがなくなります。

②候補となるシステム・サービスの情報収集

次に、明確化した自社の課題を踏まえつつ、候補となるシステムの機能などの情報を収集します。情報は比較検討し、導入するシステムを決定します。

課題がはっきりしていないと、多機能を選んでおけばいいとなりがちです。しかし場合によっては使いこなせないことや、不要な機能の分のために余計な費用がかかってしまうことがありえます。

必要な機能とコストのバランスを考慮して比較・決定しましょう。比較の詳しいポイントは後述します。

③余裕を持ったスケジューリング

導入は余裕を持ったスケジュールで行います。導入までの準備期間のほか、導入後も効果的に運用できるようになるまでトライアンドエラーがありえます。すぐには適正な評価ができない可能性があるため、査定の時期に導入すると混乱が予想されます。

導入までだけでなく運用することもイメージして、余裕を持って進行できるようなスケジュールを組みましょう。

④社員へのじゅうぶんな説明

導入する際は、事前に社員に対して導入のメリットをじゅうぶんに説明しておく必要があります。導入に伴って評価方法が変わる場合など、社員から反対意見が出る可能性もあります。人事評価は、評価される側の納得感が非常に重要です。社員が納得のいくような説明を行いましょう。

しかし人事評価に関する調査で「人が介在しない評価方法を導入してほしい」という回答が対象者の6割を占めたという例もあります。潜在的にはシステム導入はポジティブに受け入れられる可能性が高いでしょう。公平性・客観性の向上を伝えられれば、納得してもらえるものと思われます。その代わり、導入後は失望されないような運用が求められると覚悟しておきましょう。

人事評価システム比較のポイント

システムを比較検討するときのポイントをまとめます。次の5点が挙げられます。

実現したい機能があるか
自社の評価制度に合っているか
ほかのシステムとの連携が可能か
利便性が高いか
セキュリティ対策がじゅうぶんか

上記のポイントを押さえて検討すれば、自社に適したシステムを選びやすくなります。1つずつ見ていきましょう。        

➀実現したい機能があるか

前述した「人事評価システム導入前にするべきこと」で挙げた、優先的に解決したい課題が解決できる機能があるか確認します。

人事評価の課題なら人事評価中心のシステム、人材管理全体ならタレントマネジメント機能付きのシステムを選びます。労務管理にも利用したい場合もあるでしょう。そのほかの機能についても、自社で活用できるかどうかを確認します。

なお、導入によって変えたくない部分が変わってしまわないかの確認も必要です。たとえば社員の操作が複雑になってしまうと、定着せず活用できない可能性もあります。

②自社の評価制度に合っているか

システムが自社の評価制度に適合・対応しているかも確認が必要です。とくに比較的新しい評価手法のコンピテンシー評価・OKRなどを採用している場合、システムによっては対応していない場合もあります。

さらに自社に必要な評価項目を設定・カスタマイズできるかどうかも確認しましょう。

システム導入と同時に評価方法も変える場合は、評価方法自体の理解を深めてから判断する必要があります。評価方法のシミュレーションや評価者への教育を行い、トラブル発生の可能性を少しでも減らしておきましょう。

③ほかのシステムとの連携が可能か

ほかの管理システムとの連携が可能かも確認しましょう。自社が解決したい課題とかかわる場合はもちろん、現在考えていなくても将来的に可能性があるなら連携・拡張が可能なシステムを検討する価値はあります。

具体的には、給与システムや勤怠管理システムなどと連携できるシステムがあります。システムによっては、採用システムと連携していて内定時から同期できるシステムも存在します。そのほか、Slackと連携できるシステムもあります。

どんな使い方を想定しているか・どんな使い方をする可能性があるかをもとに、必要に応じて検討しましょう。

④利便性が高いか

利便性の高さ・使いやすさも重要です。

具体的には、操作のしやすさや操作画面の見やすさ、クラウド式かどうかなど導入のしやすさが挙げられます。そのほか導入後のサポートは充実しているかどうかもチェックしておきましょう。

中小企業の場合、今後規模が拡大したときや部署を統廃合した場合に対応できるかどうかもチェックポイントです。

また費用の設定がどのような形式か(例:ユーザー数別など)も、導入しやすさや導入後に条件が変わった場合の対応しやすさにかかわります。

⑤セキュリティ対策がじゅうぶんか

最近のシステムはどれもセキュリティ対策はしっかりしていますが、セキュリティ面も要確認です。

サービス提供者が用意するクラウド上のシステムを使う「クラウド型」が現在は一般的です。そのほか、自社のサーバーにシステムを構築する「オンプレミス型」もあります。オンプレミス型の方がセキュリティ性は高いですが、導入までの時間やコストがかかるという欠点もあります。

イー・コミュニケーションズにご相談を

人事評価のシステムは、導入のメリットが多くあります。業務の効率化につながり、評価の満足度向上も期待できます。人事評価のシステムを活用して人事上の情報を分析すれば、人材育成のプラン作成に役立ちます。

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