7月19日に、Asia ATP(※1)の日本でのイベントとしては初となる、「CBT Innovation Conference in Japan」を開催しました。今回は、大学入試改革でも検討され注目されているCBTをテーマに、定員20名のラウンドテーブル形式の開催で、参加者同士の交流もはかることができました。
本イベントの冒頭、今回のイベントに合わせて来日した、ATPの
CEO Dr. William G Harrisが、ウェルカムスピーチを行いました。ウェルカムスピーチでは、ATPのミッションや、グローバルな組織の構成、参加団体の概要などの紹介に続き、最近のATPの全世界での活動状況の紹介がありました。また今後、アジア地域、特に日本での活動に力を入れていくことで、全世界の活動を通じて得た知見と、地域の個別の状況をうまく融合させ、テストをより価値の高いものにしていくことに取り組んで行きたいとの話がありました。
第一部では、今年3月に米国アリゾナ州Scottsdaleで開催されたATPの年次イベント「2017 ATP Innovation in Testing」の参加報告として、Asia ATP ChairmanのAlex Tong氏、ならびに、Asia ATP理事の梅澤直臣氏より、イベントの概要サマリーの報告、ならびに、イベントのLuncheon Session でAsia ATPから発表した「中国、韓国、日本のテスト市場概要」の講演がありました。
第二部では、「日本のCBTの未来を占う ~日本のテストのCBT化の課題と解決の方向性について~」と題した、パネルディスカッションを行いました。
各パネラーから、これまのCBTへの取り組みの経験から感じた課題等について発表があり、それをどうやって克服すべきかといったディスカッションが行われました。また、参加者からも、CBT導入についての質問や意見が出て、活発な意見交換を行うことができました。
Alex Tong /Asia ATP Chairman ATA社Vice President of Business Development
日本と同様に特有のテスト文化を持つ中国のCBTサービスプロバイダとして、様々な試験のCBT化に取り組んだ経験から、特に大規模なCBT実施における課題についての意見をいただきました。
伊藤 博康/株式会社内田洋行 教育総合研究所 研究開発部長
小中高の学校関連のシステム導入・調査や、高大接続システム改革関連のプロジェクトに参画した経験から、学校におけるCBTの導入についての課題について意見をいただきました。
梅澤 直臣/Asia ATP理事 株式会社グローバル・コミュニケーション&テスティング代表取締役
TOEFL Junior®、TOEFL Primary®での日本での運営やTOEFL Junior CBT版の日本での導入を通して感じた課題について、情報提供をいただきました。
佐藤 信也/Asia ATP理事 株式会社イー・コミュニケーションズ代表取締役
日本のCBTサービスプロバイダとしてこれまでに多くの顧客のCBT導入に関与した経験から、日本特有のニーズに合ったCBTの形についての意見をいただきました。
イベント終了後、今回のイベントに協賛いただいたATA社から、最新のBox型端末によるテスト配信ソリューションであるMTS(Mobile Testing System)のデモンストレーションが行われました。
MTSの製品に関しては、以下のページを参照してください。
ATA社のBox型端末MTS(Mobile Testing System)によるCBTトライアル実施団体募集のお知らせ
※1 Asia ATP とは
ATP (Association of Test Publishers) のRegional Divisionの一つ。現在は中国、韓国、日本を中心に活動中。日本では、徐々に活動を活発にしており、2015年に弊社代表佐藤が理事に就任。現在、日本からは2名が理事として参画中。2016年には日本テスト学会での発表、セキュリティーサーベイ等の活動を実施した。
●URL http://www.asiaatp.org/en/
<ATPとは>
1992年設立。様々なテスト、アセスメントの関係者が参加する非営利団体。より公正なテストを実現することを通じて、社会に貢献することをミッションとしている。
●URL http://www.testpublishers.org/
協賛:
ATA Inc.( http://www.atai.net.cn/ )
株式会社グローバル・コミュニケーション&テスティング ( http://gc-t.jp/ )
株式会社イー・コミュニケーションズ ( http://www.e-coms.co.jp/ )